平成24年月23日(月)(毎週月曜日発行)第1121号
      発行所 有限会社 先物ジャーナル社
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日本テクノシステム


  
◇金融庁計・経産・農水3省 総合取引所、規制・監督一元化に合意
◇"先物寸言" 総合取引所構想
◆JCCH=「委託総額」1252億円に
◆“海外トピックス”
  2012年の商品ファンド 需給タイトな商品で利益狙う展開
◆東工取=現行システム延長
◆“アングル”・バイオ燃料の生産、10年ではじめて下落
       ・フランスの格下げ観測でユーロ揺れる
◆“談話室” 元本確保型ポートフォリオとデリバティブ


金融庁計・経産・農水3省
総合取引所、規制・監督一元化に合意
  
 1月16日、金融庁、経済産業省、農林水産省は、所管する各取引所の規制・監督権限を金融庁に一元化し、証券・商品先物を横断的に取り扱う総合取引所を創設することで合意した。24日召集の通常国会に金融商品取引法の改正案を提出する。
(益永 研)
 二重規制解消には一歩前進
 今回の3省合意について、総合取引所への合流も選択肢の一つになっている東京工業品取引所の江崎格社長は17日、「二重行政の解消という意味では一歩前進だ」と評価した。その一方で、「(総合取引所が)商品取引の活性化にプラスにならなければ、海外との連携を選択する」と、従来のコメントを繰り返した。また、かねてから、総合取引所とは一線を画すとしている東京金融取引所も沈黙したままだ。
 確かに、監督権限の一元化に3省が合意したことで、現在、取り扱う商品によって異なっている規制が統一される道筋が一つ示された。投資家や証券会社・商品先物業者の利便性を高めることを目的とした「総合取引所」も、ようやく本来の方向に動き出すことができる。日本の証券・商品先物市場にとっては、国際的な競争力を強めるための改革の一歩だともいえる。
 ただ、マスメディアで報道された今回の合意を見ると、商品先物については、新たに商品先物を上場する場合は、3省庁で事前協議することや、相場が乱高下した場合は、経産・農水両省が金融庁に対応措置を求めることなど、依然として商品先物取引法の存在が大きく影響することが明らかだ。
 政府が期待する国際競争力強化のためにはまず、市場そのものの活性化が求められるが、それには、本当の意味での一元化が望まれる。だが商品先物市場については今後、金融庁の規制・監督権限がどこまで及ぶのかなどまだ不透明な部分も多い。

 規制より活性化に向けたサービス一元化を
 すでに金融ビジネスにも参画している大手商品先物業者からは、今回の報道について、「証券も商品も市場の流動性低下が問題になっており、リストラも深刻化しているところ。これまでのように、規制・監督の強化しか考えないような監督方針なら、一元化されても大きな改革にはならない。少なくとも市場離れした投資家や業者を呼び込むきっかけにはなりにくい」といった声も聞かれる。
 「規制の一元化の中に含まれるのかどうか分らないが、今は税制や外務員登録、システムや勧誘規制の共通化、簡素化など、サービスの一元化が必要だ。利便性を高めるための監督官庁の一本化なら歓迎だ。しかし、規制・監督一元化と言われてしまうと、どうもそんな育成面からの期待はしにくい」(別の商品先物関係者)とあきらめ口調の反応も少なくなかった。
 証券会社関係者もこう語る。「金融庁への一元化は当然のことだと思うが、証券業界についていえば、株式の空売り制限やデリバティブと現株のキャピタルゲイン税制を統一しないことなど、課題は山ほどある。規制・監督強化を主眼とするこれまでの金融庁の姿勢では今後、総合取引所による市場浮揚を実現化させるのは難しいと思う。一元化を契機に、米国の証券取引委員会のように、金融庁自身も国内市場の育成に目を向けるべきだ」。
 総合取引所については、平成24年1月から東証・大証が統合されることが決まっているが、商品先物市場については既存取引所との統合か新設かなども含めて、その後数年を経てからの検討課題となっている。
 商品先物業者としてはその時間を生かし、今後、国内商品先物市場を改善するためにどのような課題があるかを勉強し直し、その上でどのような規制・監督ルールが望ましいのかを改めて監督官庁に要望していくことが必要だ。
 (2012年1月23日―第1121号)
              

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