◇金先協会=金融商品仲介業者規制を新設
◇"先物寸言" 貿易の自由化とリスクカバー
◆“焦点” 商品先物取引の不招請勧誘禁止はいつまで続くのか?
◆"アングル" 強気。今年の金は2,000ドル越えを目指すと期待
◆日商協=12月の苦情受付件数・登録外務員数発表
◆取引所別年間出来高 東工取は5年ぶりに前年比プラス
◆“海外トピックス” 取引所合併失敗の代償
金先協会=金融商品仲介業者規制を新設
金融先物業協会は昨年12月、「くりっく365」「大証FX」などの金融先物市場取引に限定して金融商品仲介業者規則を新設する準備を進めていることを明らかにした。仲介業者規定の制定と外務員規則等の改定は当初今年4月の施行を目指していたが、仲介業者の要件を「証券外務員資格試験に合格した者」としている現行の監督指針の改正も必要になると考えられることから、6月以降にずれ込むことも考えられる。同協会はまた、懸案だった「アフィリエイト広告ルール」についても、日本証券業協会と足並みをそろえた上で、今年3月をめどに実施する予定だとしている。
(益永研)
中小業者も市場FX参入が可能に
金融先物業協会によれば、今回の金融商品仲介業者規則の新設は、複数の協会員からの要望で準備が進められてきた。
主として対象になると見られる東京金融取引所の上場商品、なかでも「くりっく365」については、これまで店頭取引と異なる優遇税制があることや、勧誘行為が認められていることなどもあって同市場への参加を望む会社も少なくなかったが、純資産要件などがハードルになって、経営規模が小さな証券・店頭FX会社や商品取引会社には参加できない会社も多かった。
FX市場では今、来年度から市場取引と店頭取引の税制が統一化されることから、一部で「くりっく365離れ」も話題になっているものの、市場取引については引き続き勧誘行為が認められることから、外務員を抱えるこれらの会社の関心は消えていない。資本要件が下がる仲介業者規則が新設されれば、これらの業者にも市場FXの門戸が開くことになる。
近年、FX業界では、自己資本規制比率や顧客資産の国内完全信託化の義務付けなどによって、業者に大きな「資産」や高額な装置(システム)が要求される傾向が強まり、大手業者への集中化が進んでいる。その一方で、廃業あるいは商権売却などで撤退する会社も増加している。そのために離職する外務員の受け皿も見当たらない環境にある。仲介業は、そうした経験のある社員たちにとっても活路の一つになりそうだ。
アフィリエイトルールはは日証協と揃える
アフィリエイトルールに作成については、同協会は昨年9月に素案を金融庁に提出したものの、当局とも調整の結果、同様にアフィリエイト広告を行っている業者を抱える証券業協会と足並みを揃えることになった。ルールの形は規制でなく、ガイドラインとなる可能性が高く、12月現在、両協会でそのドラフトを作成中で、1月上旬にはそれを全会員に向けて公表し、2月までに成案を作成。3月には実施したいとしている。
なお、ルールの骨子は、アフィリエイト広告に利用するサイトが適切なものであるかどうかをFX業者がチェックし、不適切な場合は修正・削除すること、アフィリエイト契約に解約条件を入れ、不適切な場合には速やかにその利用を止めることなどとなっている。
可能性広がる金融商品仲介業者
わが国の「金融商品仲介業者」登録数は現在678業者で主としてかつて証券仲介業者だった法人や個人が大半を占めている。
ただ、仲介業者を取り巻く環境は「まだまだ厳しい」(仲介業者)という。
ある仲介業者の代表者が言う。
「それは、仲介業者というと、日本ではまだ手数料目当ての単なるセールスマンというイメージが根強いからだ。仲介業者によるトラブルや補てんの問題を心配する証券会社も多く、株式などはもともと手数料が安いから、当然仲介手数料も安い。既存客をよほど抱えていない限り、簡単にはいかないビジネスだ」。
ただ、見方を変えれば、「個人でもできる仲介業者は、これから夢のある仕事でもある」と、この代表者は語る。
「仲介業者は、複数の所属金融商品取引業者と契約できるので、それぞれの会社で、顧客にとって最も収益性の高い商品を集めることができる。いわゆるポートフォリオ・アドバイザー的な存在になれる可能性がある。大手銀行などのプライベート・バンキングは富裕層向けのサービスだが、我々は個人の平均的な株式投資家にも、先物やヘッジファンドなど、幾つかの商品を組み合わせて提供することで、顧客の収益を高める顧客寄りのサービスを提供することが可能だ。我々の顧客には、インターネット取引が馴染まない投資家もいる。FXに関心がある投資家もいるから、『くりっく365』についても仲介業者が認められるのなら、ぜひ参加したい」。
ちなみに、商品先物仲介業者は、12月末現在276名(日本商品先物取引協会)となっている。 |