平成23年
10
月3日(月)
(毎週月曜日発行)第1107号
発行所 有限会社 先物ジャーナル社
発行・編集人 高橋 伸幸
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SNS時代のマーケティング 「コモフエス」に続け
◇"めらの目" 金、ボラリティ(変動性)の高さが人気に水?
◇"先物寸言" 島実蔵氏の義侠的出版に想う
◆"談話室"最大の問題は市場の厚み=東工取常務 早川一成氏に聞く
◆"アングル”
・金に各種資産の損失カバー売り
・大量うりメタル(金属)相場をたたく
・石油、銅、バーゲン・ハンティングで急反騰
SNS時代のマーケティング 「コモフエス」に続け
9月23日、東京で東京工業品取引所、東京穀物商品取引所、ラジオNIKKEI共催の「コモフェス2011inTokyo」が開催された。「コモディティ大交流会」と銘打たれたこのイベントでは、コメと金に関するトークセッションの後、参加した商品・FXのスペシャリストと個人投資家やメディア関係者合計173名による懇談会も催された。このイベントの最大の特徴は、個人投資家とスペシャリストたちとの懇親会を目玉に据え、そのために先物ブローカーのスポンサリングや外務員の参加もあえて認めなかったことだが、もう一つ、集客に関していわゆる大手メディアの広告媒体を使わず、すべてインターネットを通じて集客が行われた点も注目された。その結果、有料(一人4千円)だったにも関わらず、個人投資家も96名が参加。その数の多寡は別にして、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)時代の新たな商品先物イベントの一つとして記録されていいだろう。
「商品」でも人は集まる
SNSを憤ったイベント運営は、他の業界ではすでに一般的になっており、若いイベント関係者の間では、「SNSのマーケティングにもすでに限界が来ている」という声も聞かれるのだが、商品先物業界では一部業者を除きあまり活発でないのが実情だった。
しかし、この日の懇談会場で取材した何人かの商品投資家たちにとっては逆に、これまでこの種のイベントがインターネット上でPRされないのが不思議だったようだ。
「オフ会や投資家交流会は、FXのオンライン投資家の間では一般的。投資家交流会、いわゆるオフ会はネットでのPRで十分なのにと不思議に思っていた」(30代の投資家)。
イベント後にTWitterに寄せられたコメンでも、「多分コモデイティ業界日本一豪華なゲストが大集合な会だと思います。これから、懇親会。いゃ〜今日は来て良かった」「シッカリメモ致しました〜w豊島さん、池水さん、亀井さんのリアルトークはプライスレスでした」など、リアルな感想が随所に見られ、これはこれでまた高評価だったことが窺われる。Twitterで書かれたこうしたコメントはまた、次回開催への後押しにもつながるだろう。
共催した東京工業品関係者によれば、今回のイベントのスポンサリングについては当初、取引所内で消極的な声もあったとのことだが、会場はFXの投資家たちも数多く見られ、新たな投資家層開拓の手掛かりになったに違いない。「大手メディアに多額の広告費を支払うより、こうした懇親会で、個人投資家に交流、勉強の場を与える方が有意義かもしれないと感じた」(証券取引所関係者)といった声に、今回のイベントの成果が見られた。
「先物」のPRには別の手段も
ただ、この日、集まった個人投資家の内、約75%が商品先物取引経験者で、5年以上の取引経験者も約35%を占めた。
こうした経験者以外の参加者に話を聞くと、「FXは取引しているが、個人的には、商品先物取引はやらないと思う。金をやるならCFDでやる。先物は仕組みが難しいし、敷居が高い」(40代の投資家)など、「先物」に対するハードルはこの日のセミナーでは払しょくされなかったようだ。
こうした「先物未経験者」の声について、商品投資歴10年という60代の投資家はこう語る。
「今は、インターネットで取引しているが、商品先物を始めたのは、ある外務員が懇切丁寧に仕組みややり方を教えてくれたから。さもなければ、一生、縁が無かったと思う。今日の金の話は、自分には参考になったが、初心者には分らないだろう。電話での勧誘が難しければ、インターネットでも、最初は英会話学校のように、Webカメラを使ってマンツーマンで、取引の仕方から教えるなどの場があってもいい」。
SNS時代にはSNS時代の外務員もまた必要になるということのようだ。
(2011年10月3日―第1107号)