平成23年月11日(月)(毎週月曜日発行)第1096号
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日本テクノシステム


 
東証・大証=統合に向けて前向きに議論
◇"先物寸言"ようこそ、コメ相場殿
◆楽天グループ=ドットコモディティ株式の93.6%保有に
◆"先物文化"市場相場もフラクタル
◆"アングル”
 ・金、6週振り安値に転落──弱い需要見通しが背景
 ・銅、中国需要回復で上がる
 ・ブラジルの砂糖生産落ち始める


東証・大証=統合に向けて前向きに議論
  
 総合取引所構想に向けての第一歩といえる東京証券取引所と大阪証券取引所の統合協議が活発化している。7月4日には、東証が大証に対して株式公開買い付け(TOB)を提案していることが関係筋の情報として内外に報じられ、同日の大証の株価は、39万円と前日比8%上昇。統合に期待する投資家が多いことも明らかになった。どちらが存続会社になるのか、統合後の経営権を巡って双方の統合協議は難航しているが、「国際競争力」を高めるためにも両取引所とも合意を急ぐ必要がある。
  
 統合手法はいまだ決まらず
 統合に向けた東証と大証のトップ会談が最初に持たれたのは4月7日。その後、大証の米田道生社長は4月26日の記者会見で「統合の話を進めることは非常に大事。喫緊の課題で急いでやる必要がある」と語り、「3ヵ月を目途に合意に向けて話し合いたい」とした。
 東証の斉藤惇社長も6月21日に「現物株の東証と、デリバティブ中心の大証との相乗効果は高い」と統合の意義を認めた上で、「安定的な資本市場を提供する義務があるということで、私と米田さんは完全に一致している」と意欲を見せた。
 ただ、当初「3ヵ月」とされた統合協議は、目途とされていた「七夕」を過ぎてもまとまらず、もう少し時間がかかりそうだ。
 東証が、TOBによって大証を子会社化する案を出しているのに対して、大証は、東証の株式上場を待たず、大証を存続会社として東証を買収(東証の株主には大証の株式を渡す株式交換方式)するなど統合手法について、両者の意見が分かれているからだ。
 現実的にみると、東証の株主(約100社)の中には、来年1〜3月期を目指す東証の上場が実現すれば、「株価が二十億円近くにはなる」(証券関係者)と期待する中小証券会社も多いことから、上場前の株式交換案には合意が得にくい。
 そして新規上場するにせよ、その前に統合案を公表する必要がある。さらに仮に上場されれば、その後1年間は経営統合はできないというルールもあり、「時間的問題」が東証側にはある。
 そのため、「まずは業務提携からというのが落とし所ではないか」と語る証券関係者も少なくない。
  
 国際競争力を高める
 欧米では今年に入ってニューヨーク証取を傘下に持つNYSEユーロネクストとユーレックスを傘下に持つドイツ証取が、またロンドン証取とカナダのTMXグループが合併で合意した。
 アジアでも6月に、シンガポールのSGXを含む6証取がアセアン証券取引所構築で合意した。
 いずれも統合による規模拡大によってシステムコストを抑え、国際競争力を高めることが目的だ。
 こうした海外市場に対して、「内需」のある日本市場はこれまで危機感が無さ過ぎたという反省が今、証券関係者にはある。
 それでなくても近年、海外企業の日本市場における新規上場件数は減少しており、デリバティプについても震災後は、シンガポールの臼経225先物・オプションの取引高が増加し、大証のそれに近づいているなど、「日本市場離れ」も懸念され始めている。
 「日本の2大証券取引所の統合は、国際的な競争力を考える上で、国内だけでなく、海外からの市場参加者や投資家にも歓迎される。やるならば、地図が変わる前に、急いだ方がいい」(大手銀行関係者)と言われるのもそうした懸念があるからだ。
 翻って商品先物市場はどうだろうか?
 東工取と東穀取は、来年末までには合併されると見られているが、「2年後に予定されている東工取の新システム導入にかかるとされる高額なコストなどを考えれば、できるだけ早く証券取引所との統合を検討するべきだ」(商品先物会社関係者)という声も少なくない。
 ただし、M&Aに詳しい業者によれば、「目下の東工取の営業成績では、仮に統合という話になっても、有利な話は進めにくい」ともいう。
 商品先物関係者にはまずは、自力でこの市場を立て直すことが求められるようだ。
 (2011年7月11日―第1096号)
              

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