平成23年
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月27日(月)
(毎週月曜日発行)第1094号
発行所 有限会社 先物ジャーナル社
発行・編集人 高橋 伸幸
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◇コメ先物、試験上場へ第一歩
民主党農林水産部会が了承 公示終了後の審議会での議論に注目
◇"めらの目" 機関投資家、商品にそっぽ 世界経済の成長期待鈍化背景
◇"先物寸言"菊は栄える葵は枯れる
◆香港のハブ化進む 商品取引所(HKMEX)金上場 1ヵ月、海外企業も相次ぎ上場
◆"アングル”
・穀物・食肉高は10年続く──FOA、OECD予測
・小麦、6ヵ月振り安値
・ギリシャの預金者、金に殺到──銀行の最悪事態を懸念
コメ先物、試験上場へ第一歩
民主党農林水産部会が了承 公示終了後の審議会での議論に注目
6月22日、民主党の農林水産部会は、コメの先物取引の試験上場を了承した。コメの官報公示期間は6月25日までで、公示終了から1ヵ月以内に、農林水産大臣が上場の可否判断を下すことになっているので、民主党の農林水産部会の了承がそのまま決定ということではないが、今回の民主党の了承を受けて、農水省が来月にも東京穀物商品取引所と関西商品取引所でのコメの試験上場を認可する見通しが強まったと見る商品先物関係者も少なくない。ただ、6月9日に、全中理事会で「コメの先物取引への不参加決議」を出したJAグループは、「仮に上場されても、参加しない」(JAグループ)との姿勢を変えていない。最終的に試験上場が決まれば、商品先物関係者は今後、こうした当業者たちから国内市場の機能に対する信頼を、どれだけ獲得できるかか試されることになる。
試験上場の可否は未定のまま
コメ先物の試験上場については、一部では、官報公示終了後も、その可否決定まで時間がかかるとの予想があった。前回の上場申請(2005年12月)が、当業者の反対によって不認可となった経緯があり、今回もJAグループなどの反対姿勢が変わっていないからだ。しかし、今回は同じ当業者でも、流通関係者からは「試験上場をさせてもよいのではないか」と前向きなコメント(農水省の食糧・農業・農村政策審議会食糧部会における委員の発言)もあり、加えて今回の民主党農林水産部会の了承によって、認可の見通しが強まったと見る商品先物関係者も少なくないし
。
ただ、東京穀物商品取引所は、「まだ公示期間が終了していないので、決定というわけではない。最終的に農林水産人臣が可否を決定するまで未定だ」と、慎重な姿勢を崩さない。
6月20日に、農林水産省総合食料局次長の中村英男氏宛に「コメ先物取引の試験上場の実現に関する要望」を提出した日本商品先物振興協会も、「慎重に推移を見守りたい」という。コメ先物の試験上場の可否は、まだまだ予断を許さない。
改めて業界の決意示した振興協会
ちなみに20日に提出された振興協会の要望は、わが国のコメの需給調整が、2010年度の個別所得補償制度の導入によって、個々の生産者が主体的に取組む方向に大きく転換したことや、コメ価格センターの解散などの状況の変化を指摘。商品先物市場が、生産者にとって価格変動リスクのヘッジを可能にすることで、経営安定に役立つ機能を提供できることについて改めて訴えた。
JAグループ関係者が懸念を表明している「投機資金による影響」についても、それを検証することが試験上場の目的の一つであるとした上で、異常な価格変動については、取引所による適切な市場監視・値幅制限・建て玉制限などの市場管理や、主務大臣による取引制限や停止命令などの防止措置を備えていることも指摘した。
その上で、コメの先物市場開設が商品先物業界にとって長年の念願であるとした上で、市場開設後は、公正な価格形成によって、市場機能が十全に発揮されるよう、同協会と取引所が一体となって「最大限の努力を傾注する」と述べるなど、業界の決意を示すものになっている。
当初6月24日に開催される予定だった次回の審議会は6月末にずれ込む模様だが、そこでは目下、試験上場に反対するコメ関係者も含めて、過去と現在ではなく、将来の新たな日本のコメ・ビジネスを目指した有意義な議論を期待したい。
(2011年6月27日―第1094号)