平成23年月6日(月)(毎週月曜日発行)第1091号
      発行所 有限会社 先物ジャーナル社
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日本テクノシステム


 
食糧部会で「コメ先物」についても意見交換 試験上場でチャンスを
◇"めらの目"「玉は権利なり」─井上ひさし著、黄金の騎士団に曰く
◇"先物寸言"相場は頂点に咲く花
◆東工取=石油事業者セミナーを開催 「ブロック取引」啓蒙へ
◆エース交易、新業務システムを稼働
◆決算=日商協、振興協会、保護基金、東工取、平成22年度決算発表
◆日商協=会員57社、登録外務員数は1万9415名に
◆ブルームパークが為替セミナー 野村證券・田中泰輔氏らが講演
◆"アングル”
 ・原油、米─カナダ主要パイプライン閉鎖が押し上げ
 ・ハリケーン、商品に警報


食糧部会で「コメ先物」についても意見交換
試験上場でチャンスを
  
 農林水産省は5月27日、食糧・農業・農村政策審議会食糧部会を開催し、コメの備蓄運営、東日本大震災後のコメを巡る状況、コメ先物取引試験上場申請などについて意見交換した。試験上場については、全国農業協同組合中央会専務理事の富士重夫氏が「平成17年度に不認可となった状況と変わらない」と語るなど、依然として反対の声も聞かれたが、木徳神糧且謦役会長の木村良氏が「流通業者の立場からみて、試験上場はやってみる価値がある」とコメ先物の有用性と試験上場を推す意見も聞かれた。
  
 ゴム、中京石油のように当業者の使える市場に
 6月25日に公示期間が終了するコメの試験上場申請については、全農などが依然として強い反対意見を公表する中、商品先物業界関係者は、農水省の最終判断を静かに待つ姿勢を続けている。
 といっても、コメへの期待感は強い。
 中京石油を取り扱うある商品先物会社関係者が言う。
 「石油についても、一部に先物反対の声は根強かったが、今では全国のガソリンスタンドが、先物価格を見ながら仕入をするようになっている。これまでのところ、定期(先物)市場で安い値段がついたら買っておこうというシンプルな利用が多いが、おかげでここ数年の価格変動にも耐えられたと感謝してくれるGSもある。コメについても現物業者にとって先物市場の利用価値はあると思う」。
 現物流通に直結しているのは、ゴム市場も同様で、タイやマレーシアのゴム生産者やシッバー(輸出業者)などを顧客にしているある商品先物会社の関係者も、「コメが上場されるのは心配だというコメの当業者には、実際にゴムを取引している業者たちの声を聞いてもらってもいいのではないか。日本のゴム市場は、アジアだけでなく世界のゴム業者に使われている。そうした実態もぜひ見て欲しい」と語る。「かれらは、個人投資家がいる日本市場だからこそ、例え変動があっても、最終的には価格も適正になると高い評価をしてくれている」ともいう。
 農水行政と商品先物業界に詳しいある農水省OBは、こう語る。
 「日本にコメ市場が無くなってからちょうど70年。コメの現物関係者の中にも、昔のコメ市場を知っている人は少なくなっていいる。そして彼らが知っている次の国内商品の先物市場といえば『小豆相場』なのだから先物アレルギーがあるのも無理はない。商品先物業者も、そうした過去の評価をわきまえているから静かに待っている。しかし、商品先物関係者も今は、昔のビジネスモデルからの脱却に努力している。何よりも、わが国農業政策は明らかに変わりつつある。生産者もこうした変化に対応するためのヘッジ市場がいずれ必要になる。今回の申請は、こうした環境の変化に沿ったものであり、まずは2年間、黙って試験上場をさせてみればいいと思う」。
 再勧誘禁止から不招請勧誘禁止までの営業モデル激変の波の中で、市場規模を縮小させてきたわが国の商品先物市場だが、その一方で、関係業者にも大きな変化が見られる。何が変わったのかを改めて検証してもらうためにも、コメの試験上場を望みたい。
(益永 研)
 (2011年6月6日―第1091号)
              

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