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証券・FX・商品市場の「その後」
益永 研
「津波は影響ないと思ったら、原発に驚かされた。それが今回の金融庁だろう」。
今、証券、FX業界を取材していると、こんな声が聞かれる。
すでに報じられているが、今回の大震災時のマーケットによって、証券業からの撤退を表明したひまわり証券を除き、公表されている松井、マネックス、カブドットコム、岡三オンラインの4証券会社だけでも、未収被害は100億円を超えている。
自己資本規制という枠組みの中で、証券関係者の間ではこの他にも、危険な数社の名前が取沙汰されている。中には証券顧客の損失立替の結果、自己資本規制比率割れが著しく、放っておくと破たんの恐れもあるため、FXのカウンターパーティーに預託している自己資金を取り戻し、なおかつ当分の間預託金を免除するよう、金融庁自ら動いた証券会社もあるという話も聞かれた。
「非常時の延命措置だろうが、それでも、自己資本規制のタガは緩めないというところが金融庁だ。特例を設けてくれればいいのに」とぼやいた証券会社関係者の言葉が耳に残る。
FXでは、くりっく365のドル円市場で、10分間ビッドが消え、復活した時にはオファーが77.94円、ビッドが76.35円。つまり、スプレッドが大き1円59銭にも広がり、多数のロスカットが発生した」──という話題が目立った。他の店頭FX業者のスプレッドがそれほど大きく広がらなかった(複数社で2〜4銭だった)こともあり、取引所離れがあっても不思議ではない」という声も聞かれる。
そして商品市場はもともと取組・出来高共に水面下にあったために、震災後も前2者ほど大きな話題にならなかった。3月4日には52万枚まで持ち直していた全取引所の取組高が、震災後の3月31日には39万2842枚にまで激減したのが最大の話題だが、委託者の預託金そのものは、同日付で1516億円と、前月末の1563億円から約47億円減っただけにとどまった。とはいえ、これは新規顧客による新規資金が増えたわけではなく、「勝ち方に資金移動した資金が幸いにも、マーケットに滞留している」(商先業者)ため。
おかげで為替や海外市場が動いた4月12日には、久しぶりに1日19万9992枚の出来高を記録したが、それでも、4月に入ってからの1日平均出来高は東京工業品・穀物両取引所を合わせても平均13万枚と、新規顧客導入の不振が課題になっている。ちなみに商品先物業界の登録外務員数は、平成16年9月末の1万6076人から今年3月末には2784人にまで減少している。 |