平成22年
11月22日(月)
(毎週月曜日発行)第1065号
発行所 有限会社 先物ジャーナル社
発行・編集人 高橋 伸幸
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◇農水・経産省「監督指針」にパブリックコメント募集
◇“めらの目”「商品投機家の動き制限はスケープゴード」
◇“先物寸言”商品ファンド(4)
◆日商協=22年度予算変更は45会員で積算
◆先物協会=予算を縮小 常勤職員は2名に
◆“アングル”
・パラジウム、供給不足を予測─JM
・造幣局、ドル離れ人気下、銀貨販売で潤う
農水・経産省「監督指針」にパブリックコメント募集
農林水産省と経済産業省は11月13日、「商品先物取引業者等の監督の基本的な指針(案)」に対する意見公募を開始した。意見・情報受け付けは12月13日に締め切られる。
社内管理体制の重要性高まる
改正法と共に平成23年1月から実施される今回の「監督指針」には、両主務省が商品先物取引業者を監督・処分する際のポイントが経営管理から財務、業務にいたるまで具体的かつ詳細に列挙されている。また、これまでに無かった店頭商品デリバティブ取引や商品先物取引仲介業者に対する監督指針も改めて提示されたのが特徴となっている。
その内容は、「商品先物取引業者自らの法令遵守体制の整備」を前提としたものになっており、経営者から勧誘の現場まで、顧客保護と企業リスクを管理するための社内的な厳しいルール作りが求められるという点で、総じて金融庁がまとめた金融先物取引業者の「監督指針」により近いものとなっている。
詳細に対する意見は、12月13日まで公募されるので、その結果を待って、改めて紹介するが、既存の商品取引関係者からは、すでに幾つか、意見も聞かれる。例えば、「今回の監督指針では、従来の商品先物取引の委託者の保護に関するガイドラインが踏襲されているが、ガイドラインで書かれていた『商品先物取引未経験者の保護措置』が削除され、代わって『適合性の原則に照らして、不適当と認められるおそれがある勧誘』の中に、未経験者への勧誘が加えられているのは如何なものか」という指摘もその一つ。
「ガイドラインでは少なくとも、未経験者も、勧誘対象として認められていたが、今回は、一定以上の収入(例えば年間500万円以上)を有しない者や高齢者(例えば75歳以上)と未経験者が並んでしまっている。これは、未経験者は原則勧誘するなということだろうか」という疑問の声だ。ガイドラインでは、未経験者や過去の一定期間(直近3年以内に延ベ90日間以上)商品を取引していない者については、「取引開始後の一定期間(取引開始後3カ月間)、未経験者にふさわしい一定取引量(顧客が申告した投資可能額の三分の一となる水準)の取引であれば不適当とはみなされない」と解釈されていた。ここまで具体的な数字を上げて指導するのも如何なものかと思われてきたのだが、その代わりに「未経験者は勧誘するな」では、デリバティブ市場の啓蒙・振興もおぼつかなくなる。疑問はもっともだといえるだろう。
ただ、「監督指針」の目的は、「使いやすい、透明な、トラブルのない商品市場を実現すること」にある。証券・CFD・オプションなどを取り扱う新たな市場参加者も見込まれる中、わが国の商品デリバティブ・ドジネスを健全に育成するための監督を期待すると共に、パブリックコメントでも、そうした前向きな意見を求めたい。
(2010年11月22日―第1065号)