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新 規
高橋 伸幸
連日の猛暑で、グツタリしている人が多いと聞くせいか、最近の相場もどこか元気がない。回復基調を見せ始めていた出来高も7、8月と下降気味で推移、典型的な夏バテ症状をみせいている。
こんな時、店の雰囲気を活気づけるのは新規顧客の参入だが、最近はあまり明るい話を聞かない。周辺が古参の部類に入る人たちで新規取りにかけずり回らなくなったからだろうか、それとも話題をさらうような大口顧客の獲得が皆無になってしまったからなのだろうか。
外務員が月1件の新規をコンスタントに取るのは難しいのか、どうか。まだのびのびと営業していた時代に月の新規件数は外務貝数の0.6件ベースで、良い月でも1件に満たなかったように記憶している。当時、200名の実働外務員がいて月の新規は120件平均であったということ。新規にカウントされるのは10枚以上、新規証拠金60万円以上が条件で、ゴム10枚の50万円は新規1件にカウントされなかった。
組織営業の店(取引員)では何よりも新規が重視されていた。悪のイメージの強い純増主義が経営の基本をなしていて、ニューマネーの獲得には新規証拠金に勝るものがなかったからだろう。新規証拠金が入ってくれば既存顧客の入出金も楽になり、健全な支店経営が出来ると思われていた。出金や解約など無理に引きとめることが無いからで、気持ちよく辞めていただければ、また気持ちよく再登場(復活新規)していただける。こんなに分かり切ったことが、常時スムーズに行われなかったことが後々の災いのもとを残したといってもいいのではないか。あまりにも楽な道を選択してしまったばかりに返還遅延や仕切回避など禍根の種をまき散らし、勧誘行為の規制強化を招くことになる。
だからといって、健全経営の源である新規導入部分に強い規制を強いるのは行政の無策を世にさらしたもので、商品先物市場の成長発展の目をつぶしたことになる。新規件数の減少は業界の出来高にじかに響く。まさにいまがその時で、さらに厳しさを増しそう。
3ヵ月に1件の新規しかとれなければ、給料に見合う仕事をするにはそれなりに大きな新規を持ってこなければならない。収入の基本が手数料にあるとすれば、手数料化率4%で月給の3倍の3ヵ月分に見合う新規は1200万円以上。良質な顧客を探し、締結してイーブンになるので、顧客を「探す」労力の手間は省けない。
見込み客を「探す」方法はこれまでのテレコールからセミナー営業に変わってきているが、そこから締結にいたるまでには時間が必要のようで新たな根気が求められている。面談予約を取りつけ、いざ訪問。長袖のワイシャツにネクタイを締めて背広を着て客先を訪問する営業マンにとって、つらい夏場が営業のチャンスでもある。正装に身を包んで行動すれば暑さもしばし忘れる。 |