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市場維持に一丸で取り組め
市場経済研究所社長 岡本匡房
「終わりの始まりか、復活への序章か」──中部大阪商品取引所の取引中止、東京穀物商品取引所への解散要求はいよい業界再編が最終段階に入ったことを示している。もはや業界再生には一刻の猶予もない。ここの利害を離れ、一丸となって「市場維持」に全力をつくすべき秋といえる。
「中大取の取引停止、解散は予想していたが、先物協会による東穀取の解散要求は予想を超えたものだった」──こんな感想をよく聞く。だが、1日の出来高4万枚という予算に対し7000枚前後しか出来ず、1日200万円という赤字が出ている現状では抜本的な対策が求められるのは論を待たない。
しかし、流動性が枯渇しつつある現状ではすぐ出来高増に結びつく妙手があるわけがない。コメ上場も遅きに失しており、たとい実現出来ても、今の流動性では出来高増に結びつかず「十日の菊」となる可能性が強い。これは東京工業品取引所の軽油再上場が示している。
となると「市場存続」を最優先に掲げた商品取引員の解散要求はやむをえない面もある。だが、解散だけが手ではない。東穀取が会貝企業の声に真摯に耳を傾け、コストダウン、出来高増に出来る限りの手を打ってからの話ではないか。
その決意があれば、「死中に活」を求めることも出来よう。東穀取は名門中の名門。加藤先物協会長のいうようにその解散を望んでいる向きはいまい。にも関わらず、そのような状況が出来つつあることはまさに業界の今を象徴している。
結局、すべての市場が東京工業品取引所に吸収され、取引所が日本で一つになっても、いま本気で業界再生に取り組んでいれば「市場再生」は可能だろう。
といっても、僥倖は期待できない。監督官庁の市場振興への動きも効果は期待できない。となると、「市場存続」への業界の意志と行動しかない。
実は商品取引員の数は減少しているが、JCCHの預かり証拠金はこの1年間、1900億円を中心に減少していない。この結果、1社当たりの平均では預かり証拠金は増えている勘定。事実、50%以上増やした商品取引員もいる。さらにFXを営業のラインアップに加えることで、4〜6月期に黒字となった商品取引員もいる。
サバイバルへの努力は隠れたところで続いている。それにどう取引所が応えるかで、勝負は決まる。日本に取って商品先物取引という機能が今後ますます必要とされるであろう現在、取引所解散の動きを「終わりの始まり」にしてはならない。それを「復活への序章」にするため、取引所、商品取引員、各種協会の枠を超えた取り組みが求められる。 |