平成22年 7月5日(月)(毎週月曜日発行)第1046号
      発行所 有限会社 先物ジャーナル社
      発行・編集人 高橋 伸幸
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日本テクノシステム


 
◇急を告ぐ取引所再編の動き
   まずは総合商品取引所設立へ イメージ刷新の早道か
◇“めらの目”妄語「酒飲みに相場禁止令」
◇“先物寸言”後悔先に立たず
◆6月の出来高243万枚 東京金の落ち込み響く
◆JCCH総会=剰余金3.5億円を決済不履行積立金に
◆◆“アングル”
 ・白糖のプレミアム、22年来高水準
 ・コロンビア農家がコーヒー高のカギ


急を告ぐ取引所再編の動き
まずは総合商品取引所設立へ イメージ刷新の早道か
  
 政府による総合取引所設立の動きが浮上している最中、商品先物市場は深刻な出来高不振に喘いでいる。中部大阪商品取引所の休止宣言、東京穀物商品取引所への会員からの解散要求、一人勝ち組と称された東京工業品取引所も赤字経営からの脱出に呻吟している。関西商品取引所はもはや市場の体をなしていないのが実情である。であるならば、4取引所を一度清算して、新たに「総合商品取引所」を創設する案が登場するのも時代の趨勢なのだろうか。
  
 日本商品先物振興協会(加藤雅一会長)は昨年1月に取引所再編の提案をし、取引所の回答はそれぞれ単独での生き残りを考えるとした。あれから1年半、期待と現実のかい離は大きく開いた。1年前に取引所統合・再編を実現していれば、これほどのダメージを受けないで済んだ、との声も根強いものがある。
*     *     *     *
 表は先物協会が23日の代表者懇談会で配布した資料で、この1年半における業界の衰退がみてとれる。
 出来高は相場動向に左右されるといわれるが、減少傾向が永続的につづいているところに問題がある。取引員数は09年1月当時はまだ53社が健在であった、それが1年半後には37社に3割減った。取引員が廃業の声を上げ始めた当時、かれこれ4、5年前の話だが、「取引員はどこまで減るのか、20社残ればよいと言われているが…」、「20社では市場流動性が維持できない、30社でも無理、50社は必要だよ」、こんな会話を取引員の管理担当者と交わしたことがある。
 いま取引所の受託会員は東工取の25社が最高、それまでトップであった東穀取は38社から23社に減らした。それが取引所の地盤沈下を増長したことは疑いの余地もない。識者は「20社も健在なら十分だ、スーパー取引員の誕生で出来高はカバーできる」と主張、市場の健全性を第一に考えた発言であった。結果は取引員の数に比例して出来高が減少したことで分かる通りだ。受託会員が20社以下の取引所は速やかに清算解散に動くべしで、このたびの中大取の決断は正しい選択と言わざるをえない。
 次に決断を迫られているのが東穀取で、農産物市場を取り巻く環境が災いしているのかこのところ市場の話題がさっぱり途絶えている。人気のバロメーターである取組高はジリ貧で、10万枚大台割れ寸前にある。人気を呼ぶ商品が見当たらない。穀物ファンは「春の天候相場は不発に終わったが、まだ夏の天候相場が残っている」とアメリカの天候を気にしている。だが、このような状況が続くと、東工取に農産物市場を併設しても、貴金属市場にのまれて自然消滅の懸念が生じる。出来高不振で統合された取引所の商品がどれひとつとして残らなかったことが、それを証明している。それだからか、東穀取解散には根強い反対があることも確かだ。
 それでも「取引所はつぶしても市場は残す」という。育てることの難しさを熟知している取引員代表者が不退転の決意をもって東穀取に解散の意見書を提出するというのは、そこまで経営環境が追い込まれているのであって、総合取引所の誕生とセットで考えなければいけない問題であろう。負のイメージを一掃するまたとないチャンスかも知れない。
(高橋)
  
◇取引所の出来高等(提言時=09年1月末、直近3ヵ月=08年10、11、12月)
全体
東穀取
東工取
中大取
関西取
出 来 高
(直近3ヵ月)
10,916千枚
1,141千枚
9,216千枚
519千枚
140千枚
1日平均
(61日平均)
179千枚
19千枚
151千枚
9千枚
1千枚
08年度出来高
46,311千枚
6,344千枚
37,205千枚
2,599千枚
163千枚
08年度決算
▲4,501百万円
▲1,163百万円
▲2,291百万円
▲525百万円
▲72百万円
取引員数
53社
 
 
 
 
受託取引員数
-
 38社
 35社
 26社
 14社
  
◇取引所の出来高等(現在=10年6月時点、直近3ヵ月=10年3、4、5月)
全体
東穀取
東工取
中大取
関西取
出 来 高
(直近3ヵ月)
8,459千枚
651千枚
7,519千枚
274千枚
15千枚
1日平均
(61日平均)
139千枚
11千枚
123千枚
4千枚
0千枚
09年度出来高
34,259千枚
4,447千枚
28,033千枚
1,720千枚
60千枚
08年度決算
▲2,156百万円
▲712百万円
▲1,127百万円
▲240百万円
▲77百万円
取引員数
37社
 
 
 
 
受託取引員数
-
 23社
 25社
 14社
 9社
 (2010年7月5日―第1046号)
              

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