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手振りの復権
福島 恒雄
前回の「関西よ。手振りに戻せ」原稿にはかなりのご反響をいただき、もっとやれとの激励もいただいたので、また書かせていただきます。
取引ボリュームが一定水準に達しなければ国際的な評価、注目度にはかわりがない。ずい分前の話で恐縮だが、東京小豆が農産物で世界最高出来高を記録したことがあり、小豆が一躍世界のひのき舞台に躍り出たことがある。当時ファンド協会の職員をしていたこともあって、海外のCTAから小豆のヒストリカルデータはないかと問い合わせに追われた記憶があり、その後、ある取引員さん中心に海外CTA玉が入るには入ったが、国内勢力の反撃に会い、あえなく退散してしまった。
撃たくの音がどうも陶器を割ったような変な音だった記憶ばかりで定かな記憶はないが、あの当時、高台はなく、取引は機械化していたものの、まだ立会は存在していたのではないだろうか。つまるところ、世界一の取引量でも手振りで十分消化できるのであるから、何も高い経費をかけて取引を電子化する必要はない。
今後の方向性、市場参加者の構成などから、どうしても国際水準にする必要がある東京工業品取引所は致し方ないとしても、岡本匡房氏にいわせれば不動産収入で運営されている関西がなにもこの期に及んで電子化する理由はなく、手振りに戻すことを躊躇する理由を探すことの方が難しいのではないか。
業務の関係上、業界の古老、ベテランの方からお話を聴く機会があるが、在大阪の重鎮の方々には手振り復活に強い意欲を見せていただいた方もいるし、在大阪の取引員さんには、手振りが出来る人が居られ、何名か砲えているからレンタルも可能との話も聞こえる。取引所にも高台に上がり、キを入れる人やラッパ役の人もまだ居られるのではないか。
地場の会員さんには早期解散を求める声が強いとも聞く。しかし、ここで手振りに戻し、先物市場の原点に戻って、一からやり直しても、さほどの追加費用は必要としないはずであるし、解散時返還金にさはどの大差はないはずで、先物発祥の地堂島のステイタスを守るため、2年程度の最後の勝負をかけることにご理解いただけないものか。
「人が自らの手を使い、怒鳴りあって自己主張あの良き時代の市場にする。取引仕法は記憶をたどれば、板寄せよりも折衷法の方が賑々しくていい。新人場立ちと高台の教育コストなど、コンピュータのハード、ソフトを導入することを考えれば微々たるものだし、バージョンアップと称する追加経費もいらない。手振りにすれば、乱手でも振ろうものなら場からたたき出せばいいので、日々の市場管理はやりやすくなるはずだ」。ずい分前のOFE構想で私はこう書いたのは、何もノスタルジーだけではない。 |