◇中大取=来年にも取引停止へ
取引所側は「決まっていない」 09年度決算は2.4億円の赤字
◇“先物寸言”ギリシャ危機と金・原油
◆東穀取も赤字決算=所有ビル売却で損失繰り延べ解消
早急にコメ研究会立ち上げ
◆エース交易=預り152億円に
◆“先物文化”投資の脳はどういう脳か
◇東工取のデイトレ復調 出来高の2割弱を占める
◆東穀取=海外玉伸びる 4月は年初来の最高記録
◆“アングル”
・エルニーニョよ、さらば
・向こう6ヵ月高値、プラチナ2000ドル…JM予測
・タイの混乱、ゴム、コメ、砂糖に供給不安招く
中大取=来年にも取引停止へ
取引所側は「決まっていない」 09年度決算は2.4億円の赤字
中部大阪商品取引所は金の1月限の取引が終了するときを持って、全商品の取引を停止する方向にある。
取引所を閉鎖するか他の取引所と合併するかなど、今後の方向はまだ固まっていない。27日に開く臨時理事会で報告する。これについて同取引所では「まだなにも決まっていない」としており、27日の臨時理事会の模様が注目される。
同取の09年度決算は取引所ビル売却益4.24億円を計上しても2.39億円の当期損失となり、4年連続の赤字決算が見込まれている。一般支出9.46億円のうち5割以上を占めるのが運営費の5.75億円。この中にはシステム運用費が含まれ、経営を大きく圧迫していた。
【解 説】
システムがガンに
「システムがガン」─現在の商品先物取引を一言でいえば、こういうことになりそうだ。かつて、商品先物取引は市場代表者(場立ち)が立会場でお客の注立を手振りで売買していた。このころは人件費も安く、総コストも極めて低かった。ところがコンピュータシステムになると大量の売買は間違いなく遂行されるようになったが、その分、コストが大幅に上昇した。
東涼工業品取引所、東京穀物商品取引所、中部大阪商品取引所などが大幅赤字に陥った最大の鯨飲はこのシステム代の増加にある。もし、これをなくし、手振りで売買すればほとんどの取引所は黒字化する可能性もある。
もともと、勧誘規制の強化で出来高の増加は望めない状況下にあった。それだけに、出来高が減ってもそれに耐えるためコストを大幅にカットするのが唯一生き残りの道ともいえた。
関西商品取引所は出来高がほとんどなく不動産収入で運営しているような格好だが、システム代を償却してほとんどタダで、運営コストが安いことも助けになっている。
板寄せ取引システムを採っている取引所がもし、このシステムを採用すればコストは大幅に下がる。そのような可能性を模索する道もあるのではないか。
また、商品取引員の中には「中大取も手振りにすればやっていけるのでは」との声もある。東京穀物商品取引所でも「手振り復活」を求める商品取引員もいる。やや「時代に逆行する」形だが、取引所がなくなっては元も子もない。
コスト削減に取引所の合併も早急に進めるべきだろう。どうすれば商品先物取引を存続できるか、その1点に絞って業界全体が考えることが焦眉の急といえる。
(岡本 匡房) |