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手振り復活と秘策
福島 恒雄
 以前書いたことの焼き直しで恐縮だが、今一度「関西商品取引所よ。手振りを復活させて立ち上がれ!」と吠えさせていただきます。
 手振りの復活は何もノスタルジーで言っているわけではない。関西商品取引所にとって手振りの復活こそが生き残り、市場機能を発揮し、発展する礎となり得ると思えるからである。まず、現状の出来高を百倍したとしても十分手振りで消化できるはずである。百歩譲って、上場商品数が多くなった場合に備えての先行投資と考えることもできるが、コンピュータのハード・ソフトに掛るコスト負担はあまりにも重く、会員の負担軽減という意味でも早急に手振りを復活すべきだろうし、先物発祥の地堂島の手振りといえば、築地より外国人観光客が多くなるはずだ。
 次に、手振り復活は清算機構からの離脱を意味し、証拠金制度や値洗いについても独自の路線を歩むことができることになる。他商品とのプール計算は出来なくなるかもしれないが、現状、委託者の証拠金プール計算が関西に恩恵を与えているとは思われず、その意味で失うものは何もない。
 また、清算機構から離脱することで、関西独自の清算資格要件が設定できる。その意味で、清算機構から締め出された小さな業者が参加できる市場にすることができるはずで、大手業者で構成する東京に対して、商人の町大阪の中小業者市場というアイデンティを確立すれば、新たな会員の加入も期待できる。
 また、中部がゴム市場を止めるようだが、これを関西が引き受け、手振りで取引を継続すればいい。もともと神戸にあった市場であるから環境としては名古屋より大阪の方が都合がいいはずで、当業筋会員も戻ってくることが期待できる。中部のゴムはRSS3号で、これはゴム長の原料だから地場筋も歓迎されるのではないだろうか。加えて、ゴムに限らず、全ての上場商品について受渡し機能として充実させることで商品取引所の存在価値を本来の商品流通の要とすることかできる。
 次いで、清算機構から離脱することで、証拠金制度も独自設定ができるから、この際、会員証拠金と委託証拠金の二重構造化し、委託証拠金は丸代金の2分の1、つまりレバ2とする。期間をどうみるかで変わるが、1年やそこらで、丸代金が2分の1や2倍なったことは過去なかったと推測されることから、関西の取引は「初期投資金額以上の損失が発生する可能性」のない取引となり、不招請勧誘禁止の適用外取引となるから、関西の会員業者にとっては大きな営業ツールとなるはずである。
 ただし、関西の取引で勧誘して、東京の取引にすぐ転換されては、委託者も取引所も堪らないから、関西の取引で勧誘を受け、参入してきた委託者は、2年間は東京のレバ20〜30倍の取引に転換することが出来ないこととすればリーガルリスクがかなり軽減され、参加する業者も増加するはずであり、委託者数、預け証拠金額の増大も期待できる。失うものは何もない。しかし時間もあまりない。手振り復活を早急に具体化してみようではないか。

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