東京穀物商品取引所の海外業者による取引高が増えている。ブローカル市場を宣言して国際化とは一線を隔した経営戦略を打ち出していたが、東京工業品取引所のシステム共同利用を機に国際化への戦略転換が囁かれている折、海外取引業者の動向は無視できないものがある。
| ◇3月末の取組高(単位:枚) |
銘 柄 | 売り | 買い |
| とうもろこし | 8,290 | 578 |
| 一般大豆 | 8,404 | 1,057 |
| Non-大豆 | 40 | 227 |
| 小 豆 | 0 | 1,679 |
| アラビカ | 104 | 28 |
| ロブスタ | 0 | 0 |
| 粗 糖 | 603 | 11 |
| 合計 | 17,441 | 3,580 |
売買計 21.21枚
前月比 (+)15.4% |
東穀取の海外玉〈海外の先物取引業者がオムニバス・アカウント申請した注文)は2、3年前は市場出来高の5%程度に過ぎなかったが、最近の動向をみると僅かながらもシェアーを伸ばし、3月は全体の8.7%(売買高ベースで4万0466枚)を占める。これは1月の9.1%〈同4万7053枚)に次ぐ高いシェアーだ。
東穀取の取引形態は日本独自の板寄せ単一約定取引のため海外玉をつなぐシステム業者(ISV)の加入もなく、国際化に大きな遅れをとっていた。最近の海外玉のシェアー増は東穀取全体の出来高減少がもたらしたものと言えなくもない。東穀取の出来高は09年4〜8月ごろまでは6月の60万枚をトップに悪くても40万枚をキープしていた。それが突然9月に30万枚を割り込むと、10月に反発をみせたものの、その後は悪化の一途をたどり、かろうじて20万枚の大台を維持している状態にある。この1年の間に出来高が半減したわけで、海外玉が1年前と同じポリユウムで推移すれば必然的に海外玉のシェアーは当時の2倍になって当然なのだ。
国内勢の不振をよそに、海外勢の健闘が目立つようになったのは何とも悲しい(それとも喜ばしい?)ことだが、一体どこから、どのような注文がでているのだろうか。取引高ベースでみると、香港、オーストラリア2国の業者で全体の86%を占める。アメリカからはとうもろこし、一般大豆の注文はなく小豆だけで624枚の取引があった。海外からの人気商品はとうもろこしが1位で、次いで一般大豆、小豆、粗糖と続く。
海外では予想外に小豆人気が高く、東京市場が元気ならもっと取組が膨らんでもおかしくない。だが、海外の小豆取組高は1月から半減した。一方、東京市場は4月に入ってようやく7000枚台を回復した。これからに期待したい。