平成22年 4月5日(月)(毎週月曜日発行)第1033号
      発行所 有限会社 先物ジャーナル社
      発行・編集人 高橋 伸幸
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日本テクノシステム


 
◇先物協会=不招請勧誘の禁止に係る対応
   商品設計は各社の独自性を尊重
     ネーミングを統一して一体感を醸す
◇“めらの目”鉄鋼石商談、日中と決着 スワップ市場伸張へ弾み
◇“先物寸言”落ちこぽれのない行政の判断
◆中大取=取引を1系統に
◆3月の出来高=353万枚 全般に精彩欠き3ヵ月連続の減少
◆09年度出来高=6年連続で前年下回る
◆“アングル”
 ・ゴム、58年来高値抜き市場最高値──タイの干ばつ減産響く
 ・OPEC、石油1バレル70から80ドルレンジを予想
 ・目先、ドル買い──ジム・ロジャース氏語録


先物協会=不招請勧誘の禁止に係る対応
商品設計は各社の独自性を尊重
ネーミングを統一して一体感を醸す
  
 日本商品先物振興協会は25日、市場戦略統合委員会を開催して不招請勧誘禁止に係る対応について協議した。
 商品取引所法の改正において国会審議で付帯決議された「初期の投資金額以上の損失が発生する取引は不招請勧誘を禁止する」をめぐっては、行政を含めて明確な回答が出されていない。先物協会はその対応策として「損失限定取引」(仮称)の考え方をまとめ、商品設計は各社に一任する形で調整を図ろうというもの。

 考え方の基本にあるのは、不招請勧誘の禁止対象として政令指定に該当しない「初期の投資金額以上の損失が発生しない取引」(いわゆる損失限定取引)について、商品取引員や取引所の創意工夫が活かせるものにすること。
 「初期の投資金額」についても、その見解は分かれるところだが、損失限定取引の商品設計と深く関係するので、各社が決める。
 この日の会合では、ひとつの試案として初期の投資金額=取引本証拠金として、それ以上の損失が出ない仕組み(レバレッジの設定、ロスカットの水準をいくらにするか、等々)について問題提起している。具体的な商品設計は各社で工夫することになる。

(1)取引本証拠金の設定
 超過損失を発生させないために、レバレッジの設定が最重要となる。1日の価格変動リスクを100%カバーする料率にすることが第一条件。現行の商品先物取引のレバレッジは東京金の証拠金13万5000円で約25倍程度。過去の価格変動を考慮すると13.5万円+αは避けられない。
(2)ロスカットの投定
 損失が当初に預託する取引証拠金を超えることのないよう、市場価格がその証拠金額の一定比率の損失となった時に決済注文を出す「ロスカット水準」を設定する。
 現行の追証拠金制度は適用しない。
(3)損失所定取引の執行
 取引員は市場の価格変動をモニタリングし指示通りに、確実に決済注文を執行することで誠実履行義務を果たす。
 取引所はブロック取引などに用いられている当事者間合意の市場外取引の業務規定を改正して、売買の執行を確実にする。
(4)社内一理体制
 取引員は損失限定取引を確実に履行するため、社内管理体制を整備する。1日中、画面に張り付いてモニタリングするのは難しく、新たなシステム構築が必要になる。
◆     ◆     ◆     ◆
 招き呼ばざる人に勧誘してはいけない(不招請勧誘の禁止)ことになったら、外務員活動は大幅に縮小される。再勧誘禁止が導入された05年から09年にかけて新規委託者は60%減少したという。勧誘規制がさらに強化されたら取引員の営業活動は休止状態に追い込まれ、外務員不要の時代が到来してしまう。取引員経営も成り立たない。
 これまでのような通常取引ですすめば迫証拠金や完全未収金(足)の発生などで初回入金以上の損失に見舞われるリスクに絶えずさらされる。通常取引では不招請勧誘の禁止をさけることは100%不可能になった。損失限定取引は日常の営業活動を正常に行える業界生き残りをかけた最後の手段ともいえる。
 これまでのように3カ月の習熟期間を過ぎたら通常取引に転嫁できるのか、まだ解決すべき問題も多々あるが、各社の商品設計に主務省がどのような判断を下すのか見守る必要がある。
 先物協会の調べによると、取引するきっかけは外務員からの勧誘が03年当時80%、09年には53%に減っている。顧客から取引の要望があったのは15%から26%に増加している。セミナー営業やインターネットを介して商品先物取引を知る機会が増えたからともいえる。だが、中身のある顧客の開柘には営業マンの存在なくしてできないことを承知しておかなければならないだろう。
 (2010年4月5日―第1033号)
              

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