平成22年
3月15日(月)
(毎週月曜日発行)第1030号
発行所 有限会社 先物ジャーナル社
発行・編集人 高橋 伸幸
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◇業界発展への道─G
信用の回復が王道 それなくして、流動性は向上しない
◇“先物寸言”出来高の呪縛
◇“めらの目”「現物保有こそ金投資の王道」故高橋靖夫氏の遺言
◆「TOCM NEXT」3月23日取引開始 約7年ぶ振りの純・新規商品
◆清算手数料3円/枚=JCCH
◆商品ファンド=1月の運用成績 下げ局面で騰落率悪化
◆ゴム指数市場を休会=中部大阪商品取引所
◆日経商品部長に宮内氏
◆“アングル”
・投資家、金属に信頼票投じる─バークレイズ・コンファランス
・砂糖、インド生産予測引き上げで下がる
業界発展への道─G
信用の回復が王道 それなくして、流動性は向上しない
年明け後、商品先物業界を取り巻く環境はますます、厳しさを増している。各種の振興策は打ち出されてはいるが、いずれも決定打にはなっていない。【このままでは尻すばみになる】との懸念はもはや業界共通の認識になりつつある。ではどうすればよいのだろうか。迂遠なようだが王道はただ一つ、「信用回復への努力」しかあるまい。
(市場経済研究所 岡本 匡房)
先日、富山県に行った時のことである。夜、テレビをみていたら、こんな趣旨の放送をしていた。「富山県の弁護士会が投資被害の電話相談をしたところ、商品先物取引の被害が14件あった。商品取引所法が改正されたにも係わらず、まだ、過当勧誘や、未公開株を売りつけるなどの行為が行われている」
商品取引員が未公開株を売れる訳がない。もちろん、弁護士はその当たりを熟知しているが、テレビ局はまったく、分からない。弁護士の説明が足りなかったか、説明を生半可に理解して放送したものではないかと思われる。
そこで、相談に当たった弁護士に開いたところ@被害が14件ではなく相談が14件あった、Aそのうち、商品先物取引に関する件は2、3件だった、Bそれが国内の商品先物取引か海外先物取引か、商品取引員が関与していたかは、何人もの弁護士が相談にあたったので分からない─というものであった。
「その2、3件に商品取引員が関係したものがあるか調べる」とは言ってくれたが、その後、電話しても音沙汰はない。
このような誤った放送が行われたことに抗議することは易しい。だが、それ以上に、心しなければならないのは、世間は依然、商品先物取引をそのような日で見ているということを認識することだろう。
いま、業界は新規投資家が減り、流動性不足に直面している。回復への道を模索はしているが、「これだ」という即効薬が見出せず、なかなか効果は上がっていない。勧誘規制の強化も大きく影響しているが、それ以上に業界への信頼が欠け、それが風説の流布によって増幅してしる。
過去、紛議が多発、問題はあったことは間違いないとしても、それがいまに尾を引いている。これに対する対策を講じ、信頼を回復しないことには業界に明日はあるまい。
いくら世間に「誤解だ、濡れ衣だ」といっても、世間を非難するだけでは問題は解決しない。分かってもらえないもどかしさはあるにしても、信頼回復に愚直に努力するしかあるまい。信用をなくすのは一瞬だが、それを回復するには長い期間を要する。
その努力・忍耐が業界にあるかどうか、業界再生はその一点にかかっているといえよう。
(2010年3月15―第1030号)