12月は金投資ブームに沸いて一時活況を見せた商品先物市場だが、年末にかけて沈静化、平常時の閑散とした相場に戻ってしまった。それでも12月は4取引所が前月比プラスで終えたことは先行きの期待がまだ残されている。09年1〜12月の累計出来高は前年比33%減の3555万枚であった。これは業界の採算ラインの5割に満たない実績で、深刻な不況が叫ばれた08年実績をも大きく下回った。
12月の出来高
昨年末は為替のドル安懸念から実物資産の見直しムードが高まり、なかでも金投資に熱い視線が注がれ、東京金の出来高は1日10万枚を超えるが何日も続いた。ミニ金を合わせた東京金の市場シェアーは58%強となり人気を独占した格好となった。
| ◇12月の取引所別出来高 |
| 取引所 | 出来高(枚) | 前月比(%) |
| 東穀取 | 273,859 | 101.42 |
| 関西取 | 4,835 | 108.26 |
| 中大取 | 134,344 | 100.98 |
| 東工取 | 3,015,195 | 115.42 |
| 合 計 | 3,428,233 | 113.52 |
他市場は市場の話題をさらう大型材料の出現みられず目立った動きに欠けた。東京穀物商品取引所の主力商品とうもろこしが10万枚割れの出来高で低迷、前月比19%減となったことがそれを物語っている。一般大豆も伸び悩んで、東穀取の市場シェアーは8%にまで低下した。
上場31品目のうち、上位5銘柄(金・金ミニ・白金・ゴム・ガソリン)を東京工業品取引所銘柄が独占した。6位に東穀取の一般大豆が入った。
09年の出来高
09年の年頭は「V字型回復を目指す」と業界関係者の多くが熱い意気込みを語っていたが、結果は惨憺たるものに終わった。09年の出来高合計は3555万4634枚、前年比33%減、実に1989年(平成元年)以来、20年ぶりの低水準となった。
| ◇09年1〜12月出来高合計 |
| 取引所 | 年間出来高(枚) | 年月比(%) |
| 東穀取 | 4,829,183 | 57.26 |
| 関西取 | 69,900 | 37.99 |
| 中大取 | 1,773,603 | 54.19 |
| 東工取 | 28,881,948 | 70.40 |
| 合 計 | 35,554,634 | 67.19 |
出来高不振の最大の原因は新規顧客の不足にあることはいうまでも無い。12月の金ブームは商社筋の躍動によるところが大という。取引の面白さを十分に堪能たのか?マークがつく。
外務員サイドの責任も大きい。というよりも会社側の問題か。銘柄乗換えと再勧誘の問題、下手に勧めるとクレームを呼び起こす等々、紛議恐怖症に陥り思うように動きが取れなくなっているようだ。今年は自信をもって顧客と接することが求められるのではないか。顧客が十分に満足して取引したら、相場の損得だけで問題を起こす人はいないのだから。
09年出来高ではやはり貴金属市場の貢献度が高い。貴金属市場全体の市場シェアーは60%近くを占めるが、前年比では27%減となり市場全体の落ち込みをカバーするまでにはいたらなかった。
東穀取の一般大豆はミニ化が貢献して前年比2.5倍の232万枚に増やしたが、NON-GMO大豆の凋落で相殺された。
上場38品目のうち、年間100万枚以上の出来高をあげたのは8品目(東工取の金・金ミニ・白金・ゴム・ガソリン・灯油、東穀取の一般大豆・とうもろこし)、中大取のガソリンは94万枚であと一歩届かず。