◇改正商取法と業者の取組 先物市場は必要が大勢
だが営業の自由は拘束される
◇“先物寸言”先物取引は機能出来るか 改正は規制の集大成
◆先物協会=常設委員会を統合、「市場戦略統合委員会」
◆中大取理事長に黒岩氏
◆保護基金は前官房審議官の杉田氏
◆人事異動=商務課長に高島竜祐氏 商品取引管理官に長田朋二氏
◆“アングル”CME、ロンドン・フォーワード金のクリアリングへ
◆東穀取=取次者の店頭入力可能に
◆日商協=外務員3人に制裁
◆マネーフェスタ 客足はいまひとつ
◆“先物文化”リスクと災難と市場の進化
改正商取法と業者の取組
先物市場は必要が大勢
だが営業の自由は拘束される
先の国会審議で、かなり厳しい意見を吐いた民主党の議員方も「先物市場は必要」と大方の意見は一致していた。問題は消費者保護の観点にたった委託者トラブルの撲滅で、不招請勧誘禁止への執着にあった。いわゆるロスカット制度の義務付で最悪の事態は回避されたように伺えるが、これから政省令の細目が決められる大切なときを迎える。それを目前に審議に携わった主務省(経産・農水)の主要官僚がそろって転出し、いまは空っぽの状態。「紛議を起こすな」だけで、明日の展望がひらけるのだろうか。
改正法案は7月10日に官報に掲載されて告示された。取引所にかかわる業務規定など市場の規則などは3ヵ月以内に施行される。金融商品などの相互乗り入れに係るものは1年以内に、そして許可事業などの業に係る規制は1年半先に施行される。
公布から1年半先は11年1月に改正商取法「商品先物取引法」が施行されることになる。
委託者などへの周知期間が1年間必要とすると、年内にもロスカット取引などに係る業界要望を纏め上げなければならない。
ここでいうロスカット取引は「初めの投資金額以上の損失発生を出さない仕組みとなっている取引所取引」のこと。それ以外の取引は不招請勧誘禁止の対象となるため、ロスカット取引の解釈を統一する必要がある。何を基準にするかで、個々の受託会員の考えにバラ付きがあってもおかしくない。
初期の投資金額の解釈が、@取引本証拠金を限度にするのか、A初回の領かり証拠金か、C投資可能額か、さらにはザラバ取引と板寄せ取引のプール計算でするのか、個々の商品毎の取引で設定するのか、など様々な意見がぶつかる。
海外商品先物取引や店頭証拠金取引業者などが許可事業に参入してくると、国内の取引所取引業者(商品取引員)との識別が難しくなる。はっきり区別させるためにも「悪質な紛議」は撲滅させなければならない。「紛議は限りなくゼロに」というが、相場を相手にしている以上はやむをえない場合もある。でも底辺のつまらない紛議は無くすことが可能だ。その努力の結果は、先の先物協会の報告書に現れている。
営業の自由を取り戻すのは今しかない。厳しい規制へのチャレンジが試される。 |