平成21年 6月22日(月)(毎週月曜日発行)第994号
        発行所 有限会社 先物ジャーナル社
        発行・編集人・高橋 伸幸
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◇改正商取法=付帯決議つけて衆院可決
  ついてまわる不招請勧誘の禁止問題
◇“先物寸言”FXと宝くじは似て非なるもの
◆主因は回線借用工事 特殊なケースの保守管理を問われる
  東工取=立会停止の最終報告
◆“アングル”石油、イラン政情混乱に動ぜず
◆日商協、坂井副会長が退任 後任は守田猛氏
◆先物協会=7月に会員懇談会 収支悪化で規模縮小を承認
◆投資セミナー=商品さきもの知識普及委員会
◆“先物文化”市場はリスクのX線写真


改正商取法=付帯決議つけて衆院可決
ついてまわる不招請勧誘の禁止問題
   
 商品取引所法改正法案の審議が衆議院経済産業委員会で17日、3党(自民・公明・民主党)の合意による付帯決議をつけて可決した。実質2日間の審議で終始一貫していたのが個人投資家の保護で、不招請勧誘の禁止について法施行後1年以内にも政令指定の見直しを求めるなど厳しい意見が出されている。
  
 会議に先立ち民主党議員(衆参の経済産業委メンバー7人)が15日、在京取引所を視察した。取引の実態や業界の現状について説明をうけ、取引所幹部との懇談では個人投資家の参加や不招請勧誘禁止などについて話し合われたようだ。国際仕様の東京工業品取引所と日本独自の取引手法(板寄せ)の東京穀物商品取引所をみて、どのように感じたのだろうか。
 その後、委員会質疑では取引所の統合や東穀取の将来展望、アマ依存からの脱皮など市場活性化への意見が出された。大島教委員(民)は「板寄せ取引は日本独特な商習慣取引、小さく生きることはあっても、大きくは育たない」との見解を示し、ザラバ市場化への転換を提唱。「穀物市場を残すのであれば日本独自の取引所として残し、東工取で穀物を取り扱い機関投資家にすすめる」など、先物市場の育成に向けて政府の支援を仰ぐ。また「不招請勧誘は禁止した方がよい。これからは洗練された取引員しか残らない」との厳しい指摘もあった。議員になる5年前に電話セールスを実際に行った体験をもとに「営業に電話は必要だが、こちらからやたらに勧誘するのはよくない」と。
 下条てつ委員(民)はこれはこれでよい法案と前置きした上で「退職金はどこに消えたか1000人調査で金融商品58%、株・投信32%、商品先物1%、極めて少ない。ほかの調査では商品先物を知っている人83%、取引した人は3%である。農水省調査では電話勧誘37%。訪問勧誘17%、50%以上の人が勧誘を受けてはじめて知った」と紹介し、国民生活センターの苦情、紛議データを示し「自ら取引に参加した人は文句をいわない。アマ保護のため不招請勧誘は禁止」と質した。二階大臣は「投資額以上の損失が発生する場合もあるので、意に反しての契約は避ける。個人を相手の取引はすべての取引所外取引は政令指定し、取引所取引は証拠金の範囲内で収まるように義務づけて負のイメージを払拭する」と回答した。「アメリカでは迷惑電話禁止の届出が5000万世帯もある。政府・行政もドゥ・ノットコールを知らしめ未然に防ぐ必要がある」「07年期初の委託者9.2万人、新規口座4600件、08年期初の口座は9.8万人、1年間で4万口座が解約している。一度口座を開設したら簡単には解約しないものだが、これが個人取引の実態。委託のガイドは初心者が読んでも分かりにくい。『これだけの損失がでています。それでも取引しますか』とペラの用紙をはさんだ方がよい」と質した。二階大臣は「ひとつのアイデアだ。新体制のもと心を引き締めて防止できるものは防止していく。市場の成長を膨らませていくことも大事だが、不名誉なことを返上していくことも大事」とした。
 その他、投機マネーの市場参入と緊急時の市場管理体制、海外先物取引や店頭証拠金取引との関連性などにも触れた。討論の場に移り、共産党が規制緩和は経済の投機化を呼ぶ。食料、エネルギーを投機の対象からはずす。差金目的のOTC取引は専門家だけにする、などを理由に法案に反対。3党を代表して大島委員が不招請勧誘の禁止に関し、初期の投資額以上の損失が発生する取引所取引は政令指定すること、法施行後1年以内に政令指定の見直しをすること。国際競争力の強化では多様な取引を一元的にできるクロスマーケットの導入、証券・商品・金融のクリアリングハウスを一本化して共通清算方式の導入、取引所の統合を含めて利便性の向上をはかる、国際的な監視体制の強化に対処できるよう監理監督体制を充実させる、などの付帯決議を付した。
 (2009年6月22日―第994号)
              

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