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どうなるファンド規制 流動性、相場に影響も
市場経済研究所社長 岡本 匡房
 昨年、原油、穀物、金など国際商品が乱高下したが、その陰にファンドの売買があったことはよく知られている。このため、世界各国でファンド、特にへッジファンドを規制する動きが高まっているが、それが実現した時「海外資金の導入による商い振興」という官庁、業界のねらいには大きな影響を与えることも考えられよう。
 ファンドの規制に、まず、口火を切ったのが欧州。2月に「ヘッジファンドをはじめすべての金融商品や市場参加者を例外なく適切な規制や監視下に置こう」と動いた。
 これに対し、当初、難色を示していたヘッジファンドの本家、米国も渋々、動き出した。3月末にガイトナー米財務長官が金融危機改革案を公表、その中で、「一定規模以上のヘッジファンドなどについて米国証券取引委員会(SEC)への登録と情報開示を義務づける」としたのである。
 4月2、3日に開かれたG20でも規制強化の方向で一致した。ただ、米国と欧州の間に温度差があり、具体的なものはまだ決まっていない。
 だが、ファンド規制が「過度の投機による価格の乱高下を防ぐ」のを目的としているだけに、その規制いかんでは商品相場にも大なり小なり影響することは間違いない。
 だが、日本にとって価格の乱高下以上に重要なのは今後、参入を見越していたファンドが日本に入りにくくなるかどうかだろう。
 日本は既に商品ファンド法が昨年、金融商品取引法に包含されたが、これは別に商品ファンドによる価格の乱高下を防ぐことを目的としたものではなく、主に委託者保護に重点を置いている。それ以降、金融商品取引法でも、商品取引所法でもそのような動きはない。
 それも、日本では商品ファンドの設定残高が極めて少ないうえ、ヘッジファンドといえる資金がほとんど入ってきていないことによる。しかし、個人委託者が減少、流動性が著しく低下している現在、海外の資金、特にヘッジファンドなど投機資金は今後、流動性確保による取引の円滑化に資することは間違いない。
 もし、ファンド規制が具体化し、日本への海外資金の流入が起こらないと、日本の商品先物取引にはかなりの痛手となる可能性もある。
 個人の片肺飛行に当業者、ファンド資金の流入があってこそ商品先物取引の活性化が期待できる。ファンド規制を対岸の火事としてではなく日本の商品先物取引の将来に係わるものとして、その行方に注目するとともに、日本独自のファンド対応策も練る必要があるのではあるまいか。
(週刊 先物ジャーナル 09年5月18日 989号 掲載)

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