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商取法で委託者保護議論は必要か
ー公正な価格形成こそ生命
市場経済研究所社長 岡本 匡房
商品先物取引において最も重要な要件は一体、なになのだろうか。筆者は「公正な価格形成にある」と考えている。公正で透明な価格が形成されてこそ、取引価格の指標になりうるし、ヘッジにも投資にも使える。
そこで求められるのが「市場管理」である。これによって公正・透明な価格を担保できれば、当業者も投資家も利用、流動性に厚みが出て来る。それがまた、公正な価格形成に役立ち、プラスの循環が生まれてくる。
最近の価格は極めて変動が激しい。海外では原油が一日に30ドル、金が100ドルも動き、それにつられて国内相場が乱高下しているが、時に説明がつきにくい価格が形成されている気がする。これでは投資家は安心して参加できない。そこで、透明な価格形成にできる限り市場管理に力を入れることが最大の投資家保護になり、長期的に商品先物取引を発展させよう。
ところが、最近の論議を聞いていると「まず流動性ありき」と「委託者保護優先」が真っ向から対立、議論が拡散して、なかなか先に進んでいない気がする。
だが、ここで論議されている委託者保護とは不招請勧誘の是非など入り口論に終始している場合が大半である。
そこで、暴論をいえば、商品先物取引の将来像を論じる場合、このような入り口論は棚上げにして、公正な価格形成にはどうしたらよいかとう方向で論議を絞っていったらどうだろうか。それが遠回りのようも、産業インフラいして商品先物取引を復活させる道と思われる。
といって、委託者保護が不必要といっているわけではない。だが、それは刑法で裁けばよい。「絶対儲かります」といえば詐欺だし、「預かった証拠金を返さない」となれば横領として刑法を適用できよう。
最近、海外先物の規制論議が行われたが、その結論が出ないうちに「ロコ・ロンドン」で高齢者をだました海外先物業者が逮捕された。いわば、違法者は現行法でも対処できるともいえる。
国家百年の計とし、商品先物取引をどうすべきか。論点を絞った論議を望みたい。もう残された時間はほとんどない。 |