平成21年
3月16日(月)
(毎週月曜日発行)第980号
発行所 有限会社 先物ジャーナル社
発行・編集人・高橋 伸幸
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◇GXで活路を FX方式の採用検討を
◇“先物寸言”中大取の改革に期待
◆先物協会、プロ・アマ規制を整理 個人はプロになるメリットなし
◆活性化に関係者が努力 尾崎商品取引所分科会会長が講演
◆2月の運用額206億円 日本商品投資販売業協会調べ
◆岡藤商事、関西取の受託を休止
◆協栄物産、本社移転
◆サウジ、エチオピアから自国所有農場産コメ初輸入
GXで活路を FX方式の採用検討
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出来高、取組高、預かり売買証拠金─どれひとつをとってみても商品先物取引が危機的状況にあることを否定する者はいまい。どうしたら、商品先物取引は復活できるのだろうか。その一つの手段として、FX(外国為替証拠金取引)方式の採用を提言したい。
商品先物取引が不調の中、東京金融取引所のFXは出来高が順調だ。2月の「くりっく365」の売買高は447万1827枚、1日当たりでは22万3591枚で前年同月比9%の増加。商品取引員などが行っている店頭取引(OTC)を加えるとさらに膨らみ、商品先物取引を大きく上回る状況になっている。
FXの最大の利点はスワップポイントにあると思われているが、実際はロールオーバー方式とレバレッジの自由な選択にある。
商品先物取引は限月制だが、FXは限日制の先物取引という形を取っている。だが、実際は決済が繰り延べられるロールオーバー方式をとっている。
商品先物取引は商品取引所法で「将来の一定時点で決済する取引」とされており、一定期間が来ると強制的に手仕舞いさせられる。だが、「将来」は日でも週でも月でも年でもよい。東京金融取引所は「限日」制をとり、ロールオーバーで、決済を無限大まで延長できるようにした。
ロールオーバーにすると、「決済されないので手数料収入が減るのでは」との危惧もあろうが、実際は日計り商いが多く、出来高は急増しており、その状況は業界人なら誰でも知っていよう。
もう一つがレバレッジの自由な選択である。一定以上の証拠金を預けて、その範囲で自由にレバレッジを設定できるようにしている商品取引員も多い。この結果、100万円預けて豪州ドルを1枚買うこともできる。このようなことで素人は最初はレバレッジを低く、慣れれば大きくすることができ、自己責任での売買が可能になり、紛議が大幅に減る可能性も大きい。
実は、この方式は厳密にはCFU(Contract For Difference=差額決済契約)のことで、OTCで行われている。この方式はひまわり証券が先駆けで、SBI証券、オリックス証券といった証券会社やCME MarketJといったFX業者が手がけている。
また、この手法はあらゆる金融商品に適用できるうえ、既にFXで慣れた投資家を商品先物取引に誘導しやすいという利点を持つ。それだけに、これを商品先物取引が見逃す手はない。
中部大阪商品取引所研究会は金の先物取引を通常の商品先物取引の手法で行うとしているが、報告書の中では「外国為替証拠金取引(FX)の成功例を踏まえ、同様の仕組みを持つ取引所商品(CFD)についても、取引システムをアウトソーシングする可能性を含め、その導入を検討する」との1項目が盛り込まれ、将来への含みを持たせている。
同時に商品先物取引という悪いイメージを脱却するためにGX(=ゴールドエクスチェンジ、グレインエクスチェンジ)、OX(オイルエクスチェンジ)、RX(ラバーエクスチェンジ)、CX(コーヒーエクスチェンジ)といった名称を採用する。これで、従来の商品先物取引と併存させ、もし、CFUの方が出来高が増えるようなら、そちらに替えることも考える。
流動性の枯渇を防ぐには新規の投資家層の導入しかない。この方式がベストかどうかは分からないが、あらゆる可能性を探ることが必要な秋ではないだろうか。百尺竿頭一歩進めることが望まれよう。
(柳)
(2009年3月16日―第980号)