平成21年 2月2日(月)(毎週月曜日発行)第974号
        発行所 有限会社 先物ジャーナル社
        発行・編集人・高橋 伸幸
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東工取=国際仕様の取引形態に全面改改革
  09年後半には金市場にMM制度導入
◇“めらの目”濃い化粧目立てば商品は売り?
◇“先物寸言”取引所の経営形態を考える
◆先物協会=09年度の事業計画を策定
  緊縮予算で必要最低限の事業遂行
◆ヘッジ取引の普及に向け 普及委員会を設置
◆貴金属の刻来る?次はプラチナ?


東工取=国際仕様の取引形態に全面改改革
09年後半には金市場にMM制度導入
  
 東京工業品取引所(南學政明社長〉は26日、取引員など市場参加者や参加希望者などを一堂に会して株式会社化の説明会を開催した。商品先物業界の厳しい環境下で、株式会社化に移行した背景やデリバティブ市場としてアジアの確固たる地位を確立するための事業計画などを明らかにした。
  
 東工取は08年12月1日に会員組織から株式会社に組織変更した。資本金は19.89億円、取締役10名(うち社外取締役8名)、執行役7名、社員数74名、取引参加者は90社(09年1月23日現在)。
 運営は委員会設置会社として、取締役会の下に指名、監査、報酬、自主規制の4委員会が置かれている。この1月から、新たに社長の諮問機関として取引参加者からなる市場運営委員会が設けられた。
 発行済み株式数は普通株式304万1000株(3万0410単元)、株主100人。無議決権株式8万3573株(単元)、株主75人。無議決権株主の配当は普通株主の20%増し。
 東工取の市場シェアーは出来高ベースで08年は77.5%、08年10〜12月は84.4%に拡大している。数字上では、同市場の寡占状況に見えるが、これは東工取の出来高が伸びているのではなく、他の取引所の落ち込みが東工取のそれを大幅に上回っているため。東工取の出来高はピーク時の03年には8725万枚あったが、08年は4103万枚と半減している。出来高回復は全市場共通の喫緊の課題である。
 出来高減少の背景にあるのが取引参加者(会員)の減少だ。東工取の取引参加者も07年3月末の105社から09年1月23日現在は90社に減っている。なかでも一般委託者の仲介にあたる受託会員が58から37社に減少していることが大きい。
 取引形態が国際仕様になる5月以降、大手外資系会員(モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス、クレディ・スイス、ニューエッジ・ジャパンなどの証券会社)の貢献に期待したいところ。
 東工取は今後3年間の経営方針を中期経営計画としてまとめた。
 日本は世界第2位のGDPを誇る経済大国。GDPが高いということは、それだけヘッジの必要性があり、先物市場発展の下地を持っている。また大阪堂島からの先物取引の長い歴史がある。1470兆円の個人金融資産も背景にあり、アジアが世界の成長センターとして期待もされている。
 一方では、世界的な取引所間競争の激化や取引所再編の動き、ボラティリティの過度の高まりによる資金逃避、08年サミットにおける投機マネーに対する監視の動きにみられる過度の規制リスクなど警戒する点も少なくない。
 このような背景のなかで基本戦略として、次のことを掲げた。
◇取引基盤による基本戦略
@国際標準の取引システムの導入。2月9日から模擬売買を開始、本稼動は5月7日から。それに伴い取引時間を23時まで延長。ゴム市場だけは19時まで。
A国際標準の取引ルールの導入。全市場にマーケット・メイカー(MM)制度を導入する。MMは外資証券、大手商社などに参入要請。サーキット・ブレーカー制度を導入して、制限値幅(ストップ幅)を廃止する。
B建玉制限の緩和、海外業者の直接市場参加(ダイレクト・マーケット・アクセス)など流動性向上の環境整備。
◇上場商品に係る基本戦略
@09年秋をメドにTOCOM指数の上場実現、A石油業界からの要望の強い軽油の再開、A重油の上場など石油市場活性化、B排出権など無体物の上場など。
◇市場参加者に係る基本戦略
@営業・マーケティングの強化。株式会社である以上、マーケティングの強化は欠かせない。社長を営業本部長とする「営業本部」を設置、多様な市場参加者の参入を促進する。石油当業者やプロップハウス等への市場参加の働期かけ。
◇その他 13年の株式上場を目指す。
 (2009年2月2日―第974号)
              

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