暗黒の夜明け
08年の商品先物市場は需給事情を無視した派手な乱高下に乱されて、多くの人がその対応に苦慮した。金融マネーの市場参入と撤退、待ち望んでいた平時の相場展開に戻りつつある、そんな09年の幕開けである。そこで08年の出来高を顧みる。
12月の出来高2ヵ月連続で300万枚台に低迷
商品取引所連絡会が集計した12月の出来高は336万8614枚、前月比11%増であった。前月比ベースでは東穀取の25%増をトップに全取引所が前月実績を上回ったが、前年同月比では3割以上の落ち込み。2ヵ月連続で300万枚台に低迷したのも初めてのこと。
商品別では金が全体の29%弱のシェアーを占めトップを独走、金ミニを含めるとそのシェアーは46%強を占める。次いでゴム、白金、ガソリンと東工取商品が続き、6番目に東穀取のとうもろこしが登場するが、そのシェアーは僅かに5%そこそこである。農産物市場の出直りが待ち望まれる。
| ◇12月の取引所出来高 |
取引所 | 12月(枚) | 前月比(%) | 前年同月(枚) | 前年比(%) |
東穀取 | 384,058 | 125.11 | 1,694,462 | 22.67 |
関西取 | 12,349 | 101.16 | 14,352 | 86.04 |
中大取 | 179,553 | 108.79 | 357,947 | 50.16 |
東工取 | 2,792,654 | 109.53 | 2,861,090 | 97.61 |
合 計 | 3,368,614 | 111.03 | 4,927,851 | 68.36 |
08年の年間出来高6千万枚を割る
商品取引所連絡会が集計した08年1〜12月の出来高合計は5291万6965枚、前年比28%減の大幅な落ち込みとなった。
取引所別では、東穀取の落ち込みが最も厳しく前年比で50%を大きく下回った。その原因は明らかだ。Non−GMO大豆の凋落とザラバ取引の失敗にある。NG大豆は07年に1228万枚の過去最高の出来高を記録したが、08年は相場の乱高下による顧客の離散などで前年実績の76%減となる惨憺たる結果に終わる。ザラバ取引に移行したアラビカコーヒーは前年実績の50%弱に留まり、ロブスタコーヒーは同15%の出来高に終わった。粗糖も同23%減であった。ザラバ効果を何ひとつ見ることもなく今春、粗糖は板寄せ取引に復帰する。
| ◇08年の出来高 |
| 取引所 | 08年(枚) | 前年比(%) |
| 東穀取 | 8,433,346 | 42.86 |
| 関西取 | 183,999 | 111.69 |
| 中大取 | 3,272,665 | 49.97 |
| 東工取 | 41,026,955 | 87.16 |
| 合 計 | 52,916,965 | 72.04 |
東工取は主力の貴金属市場が金・白金ミニの貢献もあって唯一前年実績を上回ったが、石油市場の落ち込み(前年実績の約50%程度)で、全体では前年実績の13%減に留まった。
取引所会員や外務員の減少が出来高にも影響すると考えれば、前年実績の2割減は自然の摂理。いたずらなリストラはその分、市場のポリュウムを下げるし、会員の離脱は取引所機能をも消失することになる。今年はゼロからの巻き返し元年と期待する。 |