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ココア、クリスマス前の急騰
─投機は生きている─
クリスマスを控えた23日、ココア相場が指標となるユーロネクスト・Liffeで前日比4%高の1トン1820ポンドと1985年10月来の高値となった。
ココアは過去1年で70%高となり、広範囲にわたる商品安に逆行する形で独歩高を呈している。
なぜか。英紙ファイナンシュル・タイムス(FT、12月24日付)の「ココアは供給懸念で23年振り高」と題する記事から高騰要因を整理してみる。
「最大の生産国、アイボリー・コーストが年初の大雨、低温、病害、高値の肥料節減などが重なり合って減産となり、第2位の生産国ガーナも減産とあって、在庫が大きく取り崩された(3シーズン連続の供給不足で既に世界在庫は20年来の低水準。在庫は世界消費の39%と05〜06年の54%から低下した)」
ココアが語るのは買い投機は死なず、どっこい生きているという相場世界のたくましさである。
と同時に、自動車不況の延長線上で大きく沈んだ原油、プラチナ、ゴム、さらには経済危機の広がりが直撃する非鉄金属などの下落率に目を奪われがちだが、食の分野では需給均衡・低在庫商品が砂糖、大豆、トウモロコシと数えることができ、いずれも07年平均値を上回る水準で越年の構えにある。
年末にきてのココア独歩高は09年、(買い)投機復活は食から、と告げているようにみえる。
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「食料援助求む(フード・アピール)」
英紙ファイナンシャル・タイムス〈FT、12月16日付)1面の絵解き小コラムの見出しだ。
「ワールド・フード・プログラム(WFP)は各国政府に52億ドルに上る記録的な額を緊急に拠出するよう要請した。経済危機の影響に対処する手だて。食料品の卸値は下がったが、食料援助を求める国は増えており、WFPのエグゼティプ・ディレクター、ジュセット・シーラン氏は『打撃に耐え得ない人々からの見捨てたもうことなかれという切実な声に応えたい』と述べている」
FTの同日付5面の記事は世界的な経済危機が最も経済力の弱い国々の台所を直撃していることを強調している。
WFPは危機救済を目的とした国連の機関で、12月第2週末までに関係国向けに09年はじめには援助資金が底を尽くため、応分の拠出を求める書簡を送付した。WFPによると3月まで援助物資は底を尽き、エチオピア、コンゴ、ハイチ、スーダン、バングラディシュなどが危機的状況にある。
WFPは前年から持ち越した資金と食料品で次年度はじめの授助計画に充ててきたが、08年春の記録的な食料高で準備は底を尽いてている。書簡では卸値の下落にもかかわらず、食料捜助を求める国は増えているとし、出稼ぎ労働者による送金急減、国内では欧米への輸出減と信用収縮で失業率が向上するなど、今回の金融危機の影響を真っ向から受けている、と説いている。
WFPの予算は09年には08年の47億ドルから10.6%増の52億ドルと見込まれている。この規模は06、07両年合計に及ぶ、WFPの要請はこの春に次ぐもの。
食料援助国では米国が現物拠出で20億ドル相当、次いでサウジ5億ドル、ヨーロッパ・コミッションが2億9000万ドル(いずれも現金中心)が上位3国。国連のFAO{食料・農業機構〉は世界の飢餓人口は約10億人という推定を12月第2週に公表している。
WFPの緊急資金拠出要請額はボンジー・スキーム(ねずみ講に類した詐欺を働いたとして逮捕されたバーナード・マドフ氏の自供ペテン額500億ドル以上)のざっと10分の1。10億の飢える人々を100年間援助するに匹敵する。
ペテンとはいえ、マネーゲームは現実世界の常識とかけ離れたスケールで演じられてきたことをまざまざと証明しいている。 |