平成21年 12月14日(月)(毎週月曜日発行)第1018号
  発行所 有限会社 先物ジャーナル社
        発行・編集人・高橋 伸幸
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業界発展への道─D 
 全商品「限日取引」を 出来高減なく、建玉増加も
◇“めらの目”メキシコ、2010年産輸出原油全量ヘッジ
          57ドル(1バレル)以下への防波堤
◇“先物寸言”勧誘なくして流動性なし
◆先物協会=スパン証拠金に係る要望書を提出
◆JCCH信用リスク管理「信用VaR」を採用
◆東工取指数 配分比率を変更 来年1月1日から採用予定
◆セミナー=18日、中大取で開催
◆“アングル”・シンガポールに新取引所─2010年第1四半期中に発足
       ・金、2010年には1300ドルも─HSBC予測
◆指数取引の帳入値段 小数点1位に変更
◆商品ファンド=10月の運用成実績 久しぶりにブル型Fが好調


業界発展への道─D
全商品「限日取引」を 出来高減なく、建玉増加も
  
 投資家が商品先物取引に参加する場合の不安の一つに「限月取引」がある。限月取引だと、期日が来れば手仕舞わなくてはならず、それが一般投資家には心理的圧迫になるばかりか手仕舞いに伴い価格の乱高下を誘う場合もある。そこで、全商品「限日取引」にしたらどうだろうか。これによって、投資家の心理的圧迫感がなくなり、参加も増えるのではないだろうか。
市場経済研究所 岡本 匡房)
  
 FX(外国為替証拠金取引)の魅力はスワップポイントと並びもう一つある。それが限日取引である。限日取引は毎日が決済日だが、ロールオーバーによって、いつまでも建玉を持っていられる。東京工業品取引所が目下、上場に動いている日経・東工取指数もこの方式で上場する意向だ。だが、思い切って全商品、この「限日取引」方式を採用したらどうだろうか。
 限日取引の最大の利点は「いつでも決済できる」安心感にある。
 限月取引だと常に期日を意識せざるをえず、この結果、決済日が遅い期先に商いが集中するきらいがある。このため、期近でのヘッジを必要とする当業者とはすれ違いが起こり、流動性不足からへッジもままならならず、「当業者の参加」がかけ声だけに終わっている。だが、限日取引を採用すれば、このようなミスマッチも防げる。
 限日取引を採用すると手仕舞いが減り、「出来高減─手数料収入の減少を招く」という声があるかも知れない。だが、その懸念は杞憂と思われる。それは東京金融取引所の「クリック365」を見れば分かる。
 これは限日取引にもかかわらず売買が活発で10月の売買高は739万枚と前年同月比30.3%もの大幅な伸びを記録した。ところが同じ月の商品先物取引の出来高は279万枚と前年同月比37.4%減り4ヵ月連続300万枚を割り込んでいる。
 これを見る限り「限日取引にしたら出来高は減る」ということにはならない。つまり、限日取引にしても価格が動けば、投資家は必然的に売買するのである。
 実は証券の信用取引も昔は半年決済だったが、いまは「無期限に延ばす」証券会社も多い。証券会社はそ一の間、利息もとれるし、預かり資産の減少にも悩まなくて済む。
 限日取引にすれば限月が1本となったと同じことなので、流動性も増し、当業者も参加しやすくなる。商いに弾みができるようになろう。
 また、手仕舞ったお客がすぐ、次の取引を行いやすくなる。そこで、預かり金を引き上げることもなく、そのまま預けておくことも増え、業界全体の預かり資産の増加にも寄与しよう。もちろん、すぐ、全商品限日取引に移行するのが難しいのなら、試みに一部商品から実施してもよい。
 限日取引はこれまでの限月取引を一変させる革命的手法で、果たして「先物取引」という概念で律することができるかはわからない。だが、その研究は学者に任せ、流動性増加対策として、緊急に検討する価値はあろう。
 (2009年12月14日―第1018号)
              

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