平成21年 11月16日(月)(毎週月曜日発行)第1014
  発行所 有限会社 先物ジャーナル社
        発行・編集人・高橋 伸幸
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業界発展への道─B
  純金積立で顧客掘り起こし 営業しやすく、資産も増加
◇“めらの目”金ブーム、先物市場の現物受渡し機能に光を
◇“先物寸言”値洗いと証拠金
◆先物協会=スパン証拠金 制度・コストなど導入条件を精査
◆商品ファンド9月の運用成績 冴えない展開続く
  運用残高は155億円 10月の販売振るわず
◆“アングル”金史上最高値の背景─FT記事に見る
        スリランカ中央銀行、金(5d?)購入


業界発展への道─B
純金積立で顧客掘り起こし 営業しやすく、資産も増加
  
 商品先物業界発展にはフィービジネスからの脱却も大きな過大である。そのひとつに「純金積立など現物の活用がある」と指摘した業界マンがいる。これには資産の増加と同時に営業がしやすいという大きなメリットもある。ただ、今の業界の信用力からいうと個々の商品取引員では限界がある。証券界の中国ファンドのように業界が一つになって取り組む必要があろう。
市場経済研究所 岡本 匡房)
 かつて、フィービジネスからの脱却を図っていた証券業界。その突破口としたのが中国ファンド(中期国債ファンド)の販売だった。4大証券が一緒になり、傘下の証券会社を動員、中国ファンドを売りまくり、資産運用ビジネスへの足がかりとした。
 同じようなものが商品先物業界にあるのだろうか。ある。その一つが純金積立である。これはすでに貴金属会社、地金商、一部商品取引員などが行っているが、別に「専売特許」ではない。そこで、商取業界が挙げて、同じものを組成しても、どこからも文句の出る筋合いはない。
 といって、個々の商品取引員がバラバラで行っていては効果が薄い。中国ファンドのように、業界がひとつになって「純金積立」を組成、それをみんなで売りまくったらどうだろうか。その場合のメリットは3つある。
 第1が預かり資産の増加である。純金積立は毎月、一定額積み立てられるので、商品取引員の資産が着実に増加する。追加募集型の商品ファンドもあるが、これは毎回、顧客にセールスする必要がある。しかし、純金積立はそのような手間暇は懸からない。いわば、低コストでの資産拡大が出来る。
 第2が営業手段の拡大である。不招請勧誘が禁止されると商品先物取引の勧誘は出来なくなるが、金の現物なら、そのようなことはなく、堂々と勧誘できる。これはとかく萎縮しがちな外務員の士気の鼓舞にも繋がるという副次的効果も期待できよう。
 第3が、商品ファンドと異なり、金商法の第2種の免許を持たない商品取引員でも販売できる。このため業界全体での挙党一致の販売体制を確立しやすい。
 しかも、預かった金をリースすれば利息も稼げる。その一部を購入客に還元すれば、購入者が増えるかも知れない。
 純金積立を組成する場合は売買手数料をぐんと減らし、地金商の純金積立より有利なことをアピールする。また、純金積立に商品先物業界にふさわしい名称を付けることで、業界全体の信用向上につなげることも出来る。さらに、金以外に類似商品の積立も出来るかも知れない。業界挙げて智恵をしぼることだ。
 もちろん、その顧客が将来、先物取引を行うのは自由で、商品先物取引の振興に繋がることが出来れば万々歳だ。ただ、あまり商品先物取引への誘導を行うと問題を起こす。「急いてはことをし損じる」。そのあたりの点に注意したい。
 (2009年11月16日―第1014号)
              

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