平成21年
11月2日(月)
(毎週月曜日発行)第1012号
発行所 有限会社 先物ジャーナル社
発行・編集人・高橋 伸幸
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先物協会=スパン証拠金 前向き検討に着手
◇“めらの目”ファイナンシャリゼーション下の商品相場を考える(続き)
◇“先物寸言”商品市場に投資マネー
◆東穀取=増資額4.6億円 2日。株式会社に移行
◆税制セミナー 東工取・大証の共催
◆金の証拠金引き下げ 中大取、取引時間延長も
◆東穀取=大収穫祭
◆排出量取引所設立へ 東証Gと東工取が共同出資会社
◆◆“アングル”朝食 商品メニュー、値上がりで足並み
先物協会=スパン証拠金 前向き検討に着手
日本商品先物振興協会は27日、第2回市場戦略統合委員会を開き「スパン証拠金」の導入試案について議論した。第1回会合では、証拠金のアップやコスト面から導入反対の声が圧倒してしたが、国の施策であることから避けて通れないことを念頭に前向きな意見交換がなされ、業界としての受入条件を日本商品清算機構(JCCH)に提案するとしている。次回11月23日の会合で、何らかの方向性を打ち出すものとみられる。
スパン証拠金はリスクカバーレッジ99%をベースとした場合、絶えずそれを維持しなければならない。追証拠金制度は廃止されるが、スパンに準拠した「証拠金所要額」は常に維持しなければならない額となると、ぎりぎりの預託証拠金では不足が生じかねない。清算参加者(受託会社)はある程度のリスクを考慮して過剰預託を顧客に要請する。それが証拠金の引き上げにつながり市場流動性を損なう、との反対意見がある。
毎日、値洗い計算してT+1でJCCHに預託することになるので、はなから1回分の追証ぐらいは証拠金として預かりたいところ。そうすると証拠金額は現行の1.5倍に設定しなければならなくなる。高額証拠金が懸念される一面がここにある。
悪い面ばかりではない。値洗い差益の払い出し、建玉が可能になり商いが弾む期待もある。スプレッド取引やオプション取引など建玉の一部がヘッジされている場合には証拠金額が大幅に減額されるメリットもある。だが、JCCHの試案では同一市場のスプレッドは認めるが、他市場にまたがるスプレッドは認めないとの意見であり、減額のメリットが十分に生かされない懸念もでている。帳尻益金での建玉も結論がでていない。
コスト面の不安もある。いま取引員経営を圧迫している最大のコストはシステム費用であろう。証拠金計算・管理のシステム改修に最低でも3000万円程度は必要と見込まれている。システム改修には1年の猶予が必要といわれ、10年10月以降の導入予定ならば、早々に準備態勢を構えなければならない。決定すれば、取引員に選択の余地はないのだから。度重なる制度変更による出費、取引参加者は我慢の限界を超えている。
(2009年11月2日―第1012号)