◇中大取・金上場と最近の業界事情
弱くなった商品取引員の足腰 大局的見地からの振興を
◇“めらの目”ファイナンシャリゼーションの下商品相場を考える
◇“先物寸言”笑って損切りできる客を探せ
◆リモートメンバーの取引参加料 通常参加者の10分の1に設定
◆東工取=携帯サイトをリニューアル チャート表示などの新機能も
◆上場説明会 日経・東工取商品指数
◆銀=取引単位を10キログラムに 12月限新甫から適用
◆ジム・ロジャース講演会 主催:ETTセキュリティーズ
◆日本橋久松町に移転=カネツ商事
◆“アングル”黄金のことばでインドの買い手誘う
「金、向こう12ヵ月内に1200ドル」…
中大取・金上場と最近の業界事情
弱くなった商品取引員の足腰 大局的見地からの振興を
中部大阪商品取引所の金の初立会及びその後の出来高は関係者の予想を下回っているが、その要因は3つある。(岡本匡房)
一つが商品取引員の数が急減したことと、残った商品取引員の足腰が弱くなったことである。
同取引所が2004年1月9日、軽油を上場した時の初立会は6万797枚、取組高は3万100枚だったが、この時の受託会員数は49社にのぼった。
しかし、今回の金上場時はわずかに15社。しかも、中大取で商いが多かった東陽レックス、米常商事がいずれも廃業、当初予定していた岡安商事も不参加だった。
登録外務員も業界全体で最盛期1万3000人以上いたのが現在は4000人台と3分の1になっているうえ、勧誘規制の強化で動きにくくなっている。このような業界の縮小の波をもろにかぷった格好となった。
第2は金価格がすでに大幅に上昇していたことだ。ニューヨークでは1トロイオンス1000ドルを突破、かなり大きく上がっているだけに、「今後さらに上がるかどうか」不透明になり、しかも「円高ドル安」がいわれていることが、投資家心理を萎縮させた面がある。
第3に、東京工業品取引所の金取引が比較的活発で「これならザラバでも対応できる」ことも影響した。元々、「ザラバは大量の取引に向き、板寄せは出来高が少ないときの取引に向いている」といわれる。それだけに東工取の流動性がなくなったとき、中大取の金に目が向けられるというものだ。
だが、中大取の金が成功しないと、今後の商品先物業界はさらに厳しい状況に追い込まれる可能性がある。最近、ウォールストリートジャーナルは「中国が上海、大連、鄭州の3取引所をさらに拡大、価格決定権を米国から奪おうと動いている」と伝えている。今年上半期、上記の3取引所はすでに出来高が世界上位10に入っているが、日本は1つもない。
日本が価格発信機能を持つことは21世紀に世界で生き残る重要なポイントといえる。今後、中大取の金とあわせ、取引所間でパイを食い合いするのではなく、「どうしたら、世界に互した商品先物取引が育成できるか」大局的見地からの商品先物取引振興策が求められよう。
|