平成21年 9月14日(月)(毎週月曜日発行)第1005号
        発行所 有限会社 先物ジャーナル社
        発行・編集人・高橋 伸幸
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いろいろな規制が成長を阻害している
 検査のあり方に不満つのる 顧客動員は業界全体の責任
◇“めらの目”メキシコ、石油ヘッジ売りで巨益
◇“先物寸言”オールドファンは寂しい
◆世界の商品取引所ランキング 中国が躍進、東工取は世界10位
◆貴金属市場説明会 中大取、金上場認可を受け
◆第4回は関西取で開催 知識普及委のミニセミナー
◆2009年3月期決算 専業取引員財務状況−3(項目別ランキング)
 (従業員1人当り)
 ・委託者数    ・委託者売買高  ・純資産合計 
 当期純損益   ・委託者資産   ・預り証拠金 
 ・受取手数料   ・自己売買損益  ・販売管理費 
◆くりっく365=8月の売買高は557万枚
◆“アングル”隅っこの存在抜け出すCFTC、新委員長下に台頭
       CFTC、透明度向上目ざし公表データ増やす


いろいろな規制が成長を阻害している
 検査のあり方に不満つのる    
顧客動員は業界全体の責任 
  
 FX(外国為替証拠金取引)人気は一向に衰えを見せない。8月末の取組残は前月比46%増の41.6万枚に乗せた。リーマン・ショック前の前年8月の42万枚のピーク時に迫る勢いだ。かたや商品先物市場は出来高のジリ貧と取組高の伸び悩みが続いている。この違いは何なのだろうか。
  
 近年の商品先物市場の不振は行政不況といわれて久しい。再勧誘の禁止が導入された背景には一部業者の行き過ぎた行為があったことは否定しない。業界サイドも苦渋の選択をだまって飲んだ。いま襟を正して、真っ当な受託業務に取組んで3年以上の月日が流れ、新たな営業手法の展開にも取り組んでいる最中である。
 それでも業者悪のイメージが植えつけられているのか、検査官の見る日は変わっていない。やたらに人数だけが増えたいまの検査体制で、日常の営業活動で起こりえる多少の行き過ぎ(?)までもが行政処分の対象にされては顧客に勧める事もままならない。マニュアル通りの検査からもっと業者指導の検査に重きを成すときだ。
 それともう一つは、受託業者である取引員の財務の問題がある。リスク許容限度額や純資産額に対する総量規制で委託玉の受託制限があるため、大きくは勧められなくなっている。それが総亜取組高の伸び悩みの原因になっているのではないだろうか。この背景には両建玉や自己玉の問題もある。取組の薄い市場では僅かの玉で値が大きく飛ぶことがあるから、自己玉を合せてパイカイを振って商いを成立させることもできない(この間題は最高裁判決で業者側が敗訴した事例があるが、専門家の意見を聞いて別の機会に取組みたい)。自己玉は、少なくとも向かいの発想は捨てて、委託玉の救済の役割を担ってきたことを忘れてはいけない。
 これらはほんの一例だが、あらゆるところに規制が関与しているため、いまの財務事情からすると受託会社は精一杯取組んでいることになる。8月の出来高は前月比10%減であったが、全体の取組高も微減に終わった。出来高が落ちて、取組高が増えるのが普通であるのに、この常識が通らないところに業界の苦悩がある。
 FX人気のひとつにロールオーバー方式(限月のない無期限取引)を指摘する人が多い。こちらも限月のない取引を要望する人がいるが、現物の受渡しを伴う限月取引が商品先物取引の本来の姿だと思う。限月に泣かされたことのある経験者も多いと思うが、それは金融商品取引法の管轄下で行えばよい。今の商品先物業界にロールオーバー方式を導入してもFXと同じ人気を呼び戻すことはない。商品の性格が違うからだ。それよりも現状からの脱皮には新規顧客の獲得が一番だ。業界全体で啓蒙普及から一歩進んだ戦術を展開する必要がある。
 (2009年9月14日―第1005号)
              

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