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プロ・アマ規制論議に一言
沼野 龍男
産構審商取分科会はプロ・アマ規制を導入する前提で議論が進み、「基本的には、個人委託者はアマ」とする意見と「取引の経験や本人の意思が考慮されるべき」という意見に分かれていると報じられた。
金融商品取引法では四つの区分で規制されていて、それが叩き台となって論じられている。
渡辺委員(東穀取理事長)が「一番重安なのは意思、純資などで線引きするのは反対」としたのに対して、池尾委員(慶大教授)は「勧誘の影響など見極められるか危惧が残る」と述べ、意思確認は難しいとの考えを示したとされる。
さて、筆者は言葉の意味、適用範囲を確認したく「広辞林」(三省堂)を開いてみた。@プロ 職業的、専門的。Aアマ 職業としてではなく趣味としてスポーツや芸能にたずさわる人。素人。とある。素人とあるので反対語として記されている「玄人」を調べると、H玄人(くろうと)素人の反対、技芸などに深く熟練した人。専門家。「玄人筋」相場を専業とする者の総称(反対語は素人筋)とある。「玄人はだし」はとてもかなわぬこととある。素人の域をでた者、玄人に近いか超える推量の者という意味だろう。言葉遊びをするつもりはない。常識的な日本語の適用範囲を復習したかったのだ。
素人、アマチュアから玄人はだしに達し、玄人やプロに成長する。正に高井委員(住友商事金融事業本部長)の指摘する「育成の必要性」でもあろう。
プロであれアマであれ、素人であれ玄人であれ、多様な見方や判断が市場で交錯して始めて公正な価格(相場)が形成されるのではないか。私は何度でも主張したい。先物取引の啓蒙活動を通して、顧客の適合性判断の情報を収集し、十分に説明義務を果たしたうえで勧誘する。何度か会っているわけだから顧客と外務員のコミュニケーションもとれ、人間関係も成熟してくる。仮に勧誘の影響があったとしても、それは社会生活における多様な場面で人々が判断し選択していかざるを得ない。正に生きていく上でのリスクテイク(自己責任)であろう。
個人の意思決定が他者の影響を全く受けないことなどあり得ない。
池尾委員の見解は論理的、道徳的であるとしても、「意思確認が難しい」から参加させない、参加の自由を認めないとする考えはいかがなものか。知識レベルで人間に格差づけをしたり、愚民扱いする考え方はかつて歴史を捻じ曲げた思想にも近いようで恐ろしい。これも筆者の被害妄想だろうか。 |